2021 Fiscal Year Research-status Report
Designing and Managing a Multi-modal Corpus of English Classes to Empower English Teachers
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19K00873
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
片桐 徳昭 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (60734829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 由紀子 ヤマザキ動物看護大学, 動物看護学部, 准教授 (40589793)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 編集機能改良 / 修正の簡便化 / 発話者の属性 / 分析の簡便化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021(令和3)年度も、本研究初年度に整備した音声収録機材を用いて学校現場に赴き実質的なデータ収録をすることが極めて困難な状況が続いた。よって、学校現場に行かなくてもできる部分の研究を主に次の2点について取り組んだ。 まず第1にマルチモーダル化したビデオコーパス(Version 1.0)のエディター部分(データ入力とタグ付のインターフェイス)の改良点の検討をした。大きく次の5点の項目を挙げた。(1)transccription,つまり書き起こしをビデオコーパスに登録した後も、タグの打ち間違えや、入力ミスの修正をできるように編集可能とすること。(2)ビデオに表示されるのタイムラインを1秒単位から、0.1票単位にすること。(3)編集(エディター)画面に表示される部分が,「EST START」ボタンを押した時にtranscriptionの最終行を表示するようにすること(Version 1.0の場合初めの行が表示されて入力を継続するのにスクロールダウンする必要があり不便)。(4)編集画面で音声を聞きながら書き起こしを入力し、その後に「授業タグ」が付与できるようにすること。(5)使用言語(Language use)タグ項目の名称の変更: "Unable to hear"から"uninteligible (聞き取り判別不能)"にすること。 第2に、授業ビデオコーパスを蓄積する上での、メタデータの収集と装着である。授業収録をする際に、発話者の属性データを組み込めるように、公開されている主要なコーパスを参考にし、スキーマを検討した。発話者が授業者(主に教師)の場合は、国籍、性別、経験年数、英語資格、習熟度などで、生徒や学生の場合は、国籍、性別、学校種、学年、英語学習歴、渡航歴(英語圏での滞在歴等)、英語資格、習熟度などである。これら属性を整備すると、データの分析方針が立てやすくなる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2021(令和3)年度も、新型肺炎感染症が収束せず、本研究初年度に整備した音声収録機材を用いて学校現場に赴き実質的なデータ収録をすることが極めて困難な状況が続いた。また、研究代表者は、所属する教員養成系大学で教育実習委員長職を該当年度も継続して拝命することとなり、5種類の教育実習を年間を通して、2学年から4学年にまたがって指導する立場となった。職責上、新型肺炎感染症防止策を徹底するため、実習校やそれを管轄する校長会との連絡調整に東奔西走せざるを得ない状況となり、日々予期せぬ事態が続き、研究に時間を割くことが不可能となった。並行して、ほとんどの学校現場が部外者の入校を禁止する措置を取らざるを得ない状況から、現場でのデータ収集が実質不可能となった。以上の要因が重なり、研究計画は遅れるに至った。
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Strategy for Future Research Activity |
2022(令和4)年度は、研究期間1年延伸が認められて、研究の最終年度となるため、2021(令和3)年度にビデオコーパスのバッジョンアップ項目をできる限り実行することと、音声の自動書き起こしについての手法をさらに研究していく予定である。特に後者は音声認識技術が研究計画を立てた4年前とはかなり進歩しており、web上でのサーピスも利用できる可能性が出始めているので、その点をビデオコーパスに応用できるよう研究に取り組む予定である。授業データはそれほどの増加は見通せないが、ビデオコーパスのバッジョンアップを成功させて、データを載せる枠組みの構築にエフォートを傾注する。
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Causes of Carryover |
新型肺炎感染症のパンデミック化が国内外で収束せず、学会発表や研究協議に関する出張が遠隔等での実施となり、本研究に関する出張旅費が皆無となったため。そして、授業データの収録ができなかったことから、書き起こしにかかる人件費が次年度に持ち越しとなったため。また、ビデオーパスのバージョンアップの課題検討に時間を要し、予定していたかかる費用が、次年度に持ち越されたため。
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