2022 Fiscal Year Annual Research Report
アカデミックライティングに関する指導研究:参考文献の引用について
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19K00880
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大年 順子 岡山大学, 教育推進機構, 教授 (10411266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 潤美 岡山大学, 全学教育・学生支援機構, 講師 (90711622)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アカデミックライティング / citation practices / EFL writing |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)クラスルームアクティビティとしてGRE(Graduate Record Examination)のVerbal reasoning 問題を活用し,学部資料を自分の文章に取り込む前の批判的思考を養成する練習を行った。 (2)外部資料をL2学習者が効果的に引用するには,Zhang (2013)が提唱しているように,引用個所を確認し(locate),自分の考えと結び付け(connect),そして学習者自身の言葉で引用を統合(integrate)しなくてはならない。この複雑で認知的に高度な能力が求められる参考文献の引用技術育成には,教員の明示的で,段階的な教授アプローチが必要である。この教授方法を授業内で実施し,学習者の能動的な取り組み姿勢を育成した。 (3)引用表現として多用されるAccording to...は,主張を裏付けるための情報源を示す役割を持っている。しかし,L2学習者の一般教養で課された議論文で使用する際には,必ずしも適切に用いられていないことがクラスルームリサーチより認められた。L2学習者は,according to...の修辞的目的を理解しながらも,それを他の構造の引用方法に置き換える言語的柔軟性に欠けることが示唆され,学術英語としてのパラフレーズ練習の実施などが提言される。
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