2020 Fiscal Year Research-status Report
「難易度の異なる文」と「ワーキングメモリ容量の個人差」との関わり
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19K00906
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
建内 高昭 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (10300170)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 言語課題 / 数唱課題 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、研究デザインで掲げた言語学習者にまつわる潜在的な処理容量に焦点を当て本研究を遂行する。第2言語習得研究では学習者の言語能力測定では、その多くの場合が顕在化した客観的な英語能力を指標としたさまざまなテストや手法を用いてこれまで測定されてきている。これらから学習者に応じた言語学習環境や教室内での指導のあり方に関わる多くの研究が行われてきている。たとえば4技能の1つである読解に関しては、文体の違いや語彙力レベルの違いにより客観的な読解力に影響を与えることが明らかになってきている。確かに学習者が読解力を高められたかどうかを測定するには妥当性及び信頼性の両面から安定した測定基準となっている。一方で学習者がどの程度の言語処理能力を潜在的に備えているのかという処理過程については必ずしも研究が十分に明らかになってきてはいない。そこで学習者の認知処理能力との関わりを取り扱うことを研究課題として設定した。 具体的にはワーキングメモリ課題策定の準備を進めた。ワーキングメモリ容量測定では2つの項目を採用した。1つ目は領域固有な能力測定を言語学習課題に関連した項目である。具体的には文字スパン課題を研究課題とした。もう1つは領域非固有の課題である。本研究では数唱課題を用いた演算処理を研究課題に設定した。これは言語能力及び記憶保持の両面から捉えた処理容量である。以上の2つの研究課題及び実験に必要な課題文、数唱課題を作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ワーキングメモリ容量測定の課題を策定した。これらをPCを用いて 実験の実施及びデータ収集するためのプログラムを作成している。
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Strategy for Future Research Activity |
実験課題及び実験呈示及びデータ収集プログラムを用いて 実験実施を進めていく。
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Causes of Carryover |
本年度に予定していた国際学会発表がコロナ禍により、Web Online学会となったことが主たる理由です。
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