2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Program for Learning Medical Terminology Utilizing Morphological Awareness and Blended Learning
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19K00914
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
飯島 博之 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80310994)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 形態論的意識(MA) / 学習管理システム(LMS) / ブレンディッド―ラーニング(BL) |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は(a)教材開発,(b)学習管理システム(LMS)の課題の作成、(c)質問紙の作成、のための年度である。形態論的意識(MA)に基づき、医学用語の理解と学習を促進するための新教材として、既に出版しているテキストの内容に即した医学用語を選定し、(a)マグネットシートを活用した単語パーツの組み合わせ活動、(b)医学用語カルタ、を作成した。また、LMS上にはテキストや授業内で実施する諸活動に関連した医学用語の単語パーツに関する設問を準備した。更に、医学用語と単語パーツのネットワークを描く活動を用意した。15名の学生が医学用語学習に重点をおく選択英語の授業に参加したが(1コマ90分、全15回の対面授業)、コース終了時に5段階尺度形式の質問紙調査を行い、(a)授業全体、(b)授業時に用いた補助教材・活動・LMS課題、(c)語彙学習に関する意識の変化、という3つのカテゴリーについて全53項目の質問に回答した。回答はそのまま得点化され、統計処理した結果(母比率不等の正確二項検定)、45項目において有意差が示され、回答者は(a)授業内容、授業の難易度、授業者とその指導方法に対して肯定的であり、(b)課題や教材はわかりやすく、興味、達成感を感じており、(c)授業が楽しく、積極的に参加したと述べている。また、(d)課題の量やフィードバックは適切であると感じ、(e)LMS上の課題は理解しやすく、(f)授業参加後、自己のMAが高まった、と感じていること等が示唆された。これらの結果を踏まえ、2020年度においては実施方法や教材に必要な修正や改善を加えつつ、本調査を実施しブレンディッドラーニング(BL)の指導効果を確認する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスのパンデミックに伴い、大学の前期の授業が全てオンライン化されている。本研究は本年度後期の授業において実施する予定であるが、教室での対面授業とLMSを用いた学習との相乗効果を研究するものであるので、後期においても現在の様なZoomを用いたオンライン授業が継続された場合、研究の内容の一部(教室内での使用を前提とする教材)が当初予定されていた形では実施できなくなる懸念が残る。しかし、現状においては、いつでも授業を実施できる準備は整っており、万が一、後期もオンラインのみの授業という状況になった場合は研究内容を一部修正して実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度後期においてMAを高める教材を用いた対面授業とLMSとのBLに対する学生の意識に関する研究を実施する予定である。一番の課題は、予想外の新型コロナウイルスの蔓延に伴う大学の授業形態の変更である。筆者の勤務大学においては2020年前期の早い段階においてオンラインでの授業に切り替えており、筆者もオンラインによる双方向性を確保した対面授業を実施することに既に習熟し、設備も整えた。そのため、万が一、後期においてもオンライン上での対面授業実施という状況になった場合にすぐに対応することが可能である。コロナウイルスのパンデミックがどのような状況になるかについては予測が困難であるが、現状から判断すると大学が閉鎖され、オンライン授業のみに限定された状況になったとしても、研究内容を修正しつつ、対応可能である。
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Causes of Carryover |
購入したノートパソコンが予想よりも低価格であったので、若干の残額が生じた。研究費の有効利用のため次年度に繰り入れる。
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