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2023 Fiscal Year Research-status Report

中世畿内西国における寺院什物帳(文物台帳)と請来遺品(唐物)の統合的研究

Research Project

Project/Area Number 19K00944
Research InstitutionJapan Women's University

Principal Investigator

古川 元也  日本女子大学, 文学部, 教授 (60332392)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2025-03-31
Keywords中世 / 畿内 / 西国 / 寺院 / 什物帳 / 請来 / 唐物 / 出土遺物と伝世資料
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、先行する2つの科学研究費による基礎研究、発展的研究で先鞭がつけられており、問題解決の方策、手順はある程度確立している。具体的には1.調査領域の寺社史料の調査研究(主に什物帳を中心とした調査)。2.美術・工芸・考古分野の遺品研究はそれぞれの研究成果を援用、協業しながらデータ集積(伝世資料、出土資料の両面からデータ収集)という手法を採ることにしている。方法は、実査、撮影、調書作成が主体となる。考古遺物の場合は参考遺品が量的に多いためデータ集積と入力のためのアルバイト雇用により調査をおこなった。研究手法はこれまでの研究で確立しており、基礎研究であるため、研究の遅れを修正したほかは研究方針も大きな変更はなかった。
すなわち、2年目から4年にかけて、畿内、中国、四国、九州地方を対象とし調査を行った。2020年2月以来約2年間にわたり、資料所蔵機関、博物館、個別寺院史料の調査、および伝世文物との関連調査が、コロナウイルス蔓延の影響で、実施不可能となり、結果として具体的な出張を伴う調査自体の多くが未実施になってしまったことが影響している。九州については長崎県、台湾台北、台南の博物館、資料館を中心に調査を行うことができた。
美術・工芸・考古分野の遺品研究はそれぞれの研究成果を援用、協業しながらデータ集積に努めたが、本務の仕事量が増えたため、調査未実施の機関が多くなってしまった。
調査が実施できた一部寺院資料(千葉県鴨川市の曹洞宗長安寺など)の相当分については、本年度に新たな発見もあり、研究の方向性に確信を持つことができた。特に什物帳の分析については予定どおり個別研究を行うことができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

理由
研究実績の概要にも記しているが、昨年度までの研究年度では、寺社史料の調査、および伝世文物との関連を調査する計画であった。しかし、実際の調査の中心となる所蔵機関が、コロナ禍により、たびたび休館や外来者受け入れ禁止などの措置を講じたことにより、2年間にわたり出張を伴う調査自体が実施不可能となり、結果として未実施になってしまった部分の未実施分がそのまま遅れの原因となっている。またコロナ禍の影響で、大学院生の動員も、学生を研究室に出勤させること自体が昨年は停止されていたため、出張への同伴も内規によって厳しく規制されていたため、思うように作業が進まなかった時期があったことが遅れの原因となっている。遅延分は、実際の調査に代替して活字史料などで調査を継続している。
なお、東寺や醍醐寺といった寺院の史料についてはある程度のデータベースが構築されており、それらの分析を行うことができた。

Strategy for Future Research Activity

研究開始時年度末よりのコロナウイルス蔓延による遅延分は、最終年度として積極的に推進していく。調査先に申請して、実施までには通常3か月から半年の余裕を見ているので、夏季休暇中の計画を立てているところである。近年の学務の多忙さから、授業期間中の調査は無理である場合が多い。
研究実績の概要にも記したが、先行する2つの科学研究費による基礎研究、発展的研究で研究方法については先鞭がつけられており、問題解決の方策、手順はある程度確立している。1.調査領域の寺社史料の調査研究(主に什物帳を中心とした調査)。2.美術・工芸・考古分野の遺品研究はそれぞれの研究成果を援用、協業しながらデータ集積(伝世資料、出土資料の両面からデータ収集)。という手法を採ることに変更はない。
方法は、実査、撮影、調書作成が主体となることも変わりはない。考古遺物の場合は参考遺品が量的に多いためデータ集積と入力のためのアルバイト雇用が必要になるが、調査自体は申請者の個人研究でおこなう予定である。研究手法はこれまでの研究で確立しており、基礎研究であるため延長した最終年度は研究のまとめと報告書の作成であるが、その研究方針も大きな変更はない。

Causes of Carryover

研究を再延長したため、次年度使用額が発生した。各項目ごとの使用計画としては、基本的には前年度までの支出計画と変わらず、資料調査、資料収集、データ入力と構築を行っていくが、最終年度のためデータ集の性格を持つ報告書(義務ではないが利用の利便を考えて従前も発行)を行う。そのための経費は保全されている。

  • Research Products

    (1 results)

All 2023

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 大勝金剛像について2023

    • Author(s)
      古川元也
    • Organizer
      NPO法人ICP

URL: 

Published: 2024-12-25  

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