2023 Fiscal Year Annual Research Report
The life history of the movement against Japan-the ROK normalization talks: with analyzing the diary of the exective director of Japan-Korea Research Institute
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19K01005
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Research Institution | Niigata University of International and Information Studies |
Principal Investigator |
吉澤 文寿 新潟国際情報大学, 国際学部, 教授 (30440457)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 日本朝鮮研究所 / 日韓条約 / 在日朝鮮人 / 在朝日本人 / 引揚者 / 日常史 |
Outline of Annual Research Achievements |
5年間継続した研究をまとめるために、在日朝鮮人運動史研究会編『在日朝鮮人史研究』第53号に、研究論文「或る日朝友好運動活動家の軌跡―日本朝鮮研究所初代事務局長の日記およびインタビュー記録を通して」を投稿し、掲載された。この論文は故・木元賢輔氏のライフヒストリーを再現するとともに、日朝友好運動を推進した活動家としての半生(1932~1968年)を考察したものである。在日朝鮮人運動史研究会関東部会の参加者から、この論文の執筆に際しての助言をいただくとともに、この論文が掲載された会誌についての合評会を開催していただいた。これらの研究交流を通して、木元氏の半生の歴史的考察がさらに深まった。 この論文の内容を元に、米国イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で開催された第72回中西部アジア問題学会年次大会(The 72nd Midwest Conference on Asian Affairs (MCAA))での研究報告「Historical Analysis of a Diary - What Makes Him a Japanese Activist for Friendship with Korea, 1932-1968」を準備した。学会直前の米国内における航空事情により、私が発表する時間までに会場に到着できなかったため、当日会場にいた知人に依頼して、代読していただいた。米国の学会においても、日記やインタビュー記録を使った歴史研究が多く、研究交流を通して多くのことを学んだ。 このほか、在日朝鮮人運動史研究会関東部会に定期的に参加し、在日朝鮮人史および日本の植民地支配責任に関連した研究について理解を深めた。また、大阪コリアタウン歴史資料館を訪問し、済州島出身の在日朝鮮人の生活史について学ぶとともに、木元氏が学生時代に活動した1950年代の大阪について理解を深めた。これらの調査や研究交流を通して、論文や研究発表で書き切れなかった部分も含めて、木元氏のライフヒストリーをまとめる準備を進めたい。
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