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2020 Fiscal Year Research-status Report

モンゴル国の関税政策に関する基礎的研究:1910年代の国家形成期を中心に

Research Project

Project/Area Number 19K01022
Research InstitutionShimonoseki City University

Principal Investigator

橘 誠  下関市立大学, 経済学部, 教授 (30647938)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsモンゴル国 / 関税 / I.M.マイスキー / 国家財政
Outline of Annual Research Achievements

研究期間の二年目は、史料・文献整理研究期としている。そのため、まずは初年度にモンゴル国・台湾で収集した史料を整理していった。
主に、モンゴル国財務省が半年ごとにハーンに上奏していた中央政府の収支についての史料を整理し、収入の大部分が関税であったこと、その関税収入が時を経るごとに増加していったことを再確認した。また、関税制度の改正の経過を時系列で整理し、条文を翻訳した。改正点の分析により、当時のモンゴルが関税徴収においていかなる問題を抱えていたのが明らかになった。具体的には、王公やロシア人などによる規則違反への罰則や違反者の摘発に貢献した官吏への報奨などが不十分であったため、これに関する条文が新たに追加されていた。これらの問題については、論文を執筆し、ほぼ投稿できる状態にある。
中央政府の支出については、軍事費の占める割合が全期間にわたって高いことを新たに発見した。このことは、従来利用されていたロシア人研究者マイスキーの統計と大きく矛盾するところはないものの、具体的な数字についてマイスキーの統計は不十分であることが明らかになった。
本研究によりこれまでに明らかになった成果を報告する予定であったオーストラリアにおけるAsian Studies Association of Australiaやモンゴルにおける国際会議が中止・延期になったため、残念ながら研究の経過について学会等で報告する機会はなかった。また、予定していた補足のための史料調査も実施することができなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

二年目は、史料・文献整理研究期であったため、初年度に収集した史料を整理した。しかしながら、本来予定していた初年度の史料調査の不足を補うための海外での追加調査が、新型コロナウィルスの影響により実施できなかった。また、国内の調査も予定通りに実施することはできなかった。

Strategy for Future Research Activity

三年目は、本来であれば総括的研究期として位置付けられている。しかしながら、二年目に研究の遅れが生じ、三年目も新型コロナウィルスの影響で海外での史料調査は難しいというのが現状である。よって、初年度に収集した史料を改めて整理・分析し、刊行されている史料集やオンラインで入手できる史料を精力的に収集していく。その上で、解明できた内容について論文としてまとめていきたい。

Causes of Carryover

新型コロナウィルスの影響により、予定していた国内外での史料調査が実施できなかったため。今年度中に海外での調査が可能になれば、史料調査に使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] 民族自決主義とモンゴルの命運―自治撤廃への道程2020

    • Author(s)
      橘 誠
    • Journal Title

      下関市立大学論集

      Volume: 64-1 Pages: 63-75

  • [Journal Article] 20世紀初頭のモンゴル国における関税をめぐる相克と共生ー制度と実態に関する基礎的考察2020

    • Author(s)
      橘 誠
    • Journal Title

      移動と共生の東北アジア:中蒙露朝辺境にて

      Volume: ー Pages: 64-90

URL: 

Published: 2021-12-27  

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