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2023 Fiscal Year Research-status Report

イギリス社会の移民に対する態度の淵源-18世紀イギリスにおける移民の受容と排除

Research Project

Project/Area Number 19K01080
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

中川 順子  熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (00324731)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2025-03-31
Keywords帰化法 / ユダヤ人 / ドイツ系移民 / 近世ロンドン
Outline of Annual Research Achievements

本年度はこれまで継続して行っている近世ロンドンの宗教難民の救貧事業に関する史料分析を進めた。難民救済については、ホスト社会の支援が重要であると同時に、移民共同体による支援も重要であることを明らかにした。それと平行して近世ロンドンにおけるユダヤ人やドイツ系移民に関する基本文献や史料の収集と精読、分析を行った。ユダヤ人については、クロムウェルによる再入国許可以前より、ロンドンにユダヤ人の共同体が存在し、ロンドンのユダヤ人がユダヤ人ディアスポラネットワークの一角を占めつつ、貿易活動を展開していたことを明らかにした。彼らの貿易活動は、イギリスの砂糖貿易や地中海貿易において重量であることも明らかになった。ユグノーの救貧活動と同様のことは、ユダヤ人の救貧活動にも当てはまると言える。近世ユダヤ人の救貧活動を明らかにすることで、19世紀とは異なる移民受容の在り方も示唆できる。ユダヤ人については、本課題の研究を進める中で、ユダヤ人移民内部での研究が主たるものであることも明らかになったため、ホスト社会との相互作用がユダヤ人共同体、ホスト社会の双方に与える影響について検討することが、またその一つの視点として帰化法の議論に着目することが重要であるとの課題も得られた。したがって、ユダヤ人に対する一般帰化法成立をめぐる問題についても史料や文献の収集と分析を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症拡大の影響とその後の業務多忙により海外での史料収集が実施できなかったため。

Strategy for Future Research Activity

ドイツ系移民は今後の継続課題とし、まずは近世ユダヤ人とユダヤ人に対する帰化法の問題に焦点を絞り、海外での調査を実施し、研究を進めたい。

Causes of Carryover

予定していた海外での調査が実施できなかったため。今年度、海外(ロンドン)での調査を実施する。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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