2021 Fiscal Year Research-status Report
地理教育を通じた児童の持つ地理的概念の変化と発達に関する研究
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19K01176
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
田部 俊充 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (20272875)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 宏治 富山大学, 学術研究部人文科学系, 教授 (10324443)
寺本 潔 玉川大学, 教育学部, 教授 (40167523)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ラーニング・プログレッションズ / 地理教育 / 地理学 / 地理的概念・思考 / 海外の地理教育 / アメリカ合衆国 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は,IGUをはじめとする国外の学会で発表する予定であった。しかし,コロナ禍のため海外出張が不可能となってしまったため,2020年8月14日の第70回日本地理教育学会シンポジウム「地理的見方・考え方と概念形成」の発表を振り返った。コーディネーターの寺本潔氏(玉川大)の問題意識は,小中高校の各学校段階での実践をもとに地理的見方・考え方の具体的な指導場面や基本的な概念形成の課題や方向性についての議論を深めたい点にあった。大西宏冶氏(富山大)からは,「児童の地理的概念の獲得様式と地理教育-LPsアプローチの応用―」というタイトルで,児童の学習する地域や地図などの地理的概念の教示について,理科教育などで行われているLPs概念を用いて検討した。今後一貫カリキュラムを検討していく上で心理学などで研究が進む概念変容に関する研究が示唆を得た。 田部は地理的概念の教育上の取り扱いや教授により達成すべき到達目標、その指標の整理を行い,2021年1月23日に東京都杉並区立久我山小学校でラーニング・プログレッションズを念頭に置いた地理的な概念変化を促す実験授業を実施し,大西,寺本と協力しながら国際的動向を踏まえた学術論文を作成した。小学校第5学年における地球温暖化に着目した社会科の授業実践では,海外フィールドワーク,授業実践を踏まえた概念変化研究を通じて,地理的概念の変容モデルを構築し,よりよい地理教育カリキュラムや教材,教授法を提示することが出来た(田部ほか2022)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍のため海外出張が不可能となってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
国際的な研究動向を視野に入れ,そこから得られる示唆を日本地理学会,日本地理教育学会等で発表したい。
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Causes of Carryover |
理由:コロナ禍のため国内出張が予定通りに行かなかった。 使用計画:国際的な研究動向を視野に入れ,そこから得られる示唆を日本地理学会,日本地理教育学会等で発表したい。
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Research Products
(5 results)