2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K01177
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
大城 直樹 明治大学, 文学部, 専任教授 (00274407)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 社会教育 / 青年団 / 神社 / 地域表象 / 場所 / 景観 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本来最終年度であったが,コロナ禍によってフィールド調査を行いにくい状況にあり,調査・研究が著しく滞ったため,2022年度にまで延長をすることとなった。第一のフィールドである沖縄には,沖縄県自体が陽性者数・率が高いためなかなか出張することがかなわなかったが,10月末から11月上旬にかけてと3月上旬の二度,どうにか行くことが出来た。時勢柄広域的なフィールド調査は控え沖縄本島,特に那覇周辺の関連施設に限定した。ただし集中的に当該地域を廻ることが出来たので,その分色々と実地検分することが出来,資料の読み込みと理解の上で大いに役立った。実質的には沖縄県立図書館での資料調査が中心となったが,やはり,小地域の地誌・史誌類が充実しているので,現地ならではの情報をかなり多く得ることが出来た。前年度に引き続き,とりわけ宮古神社の経緯について調べたが,写真資料が幾つか出てきて,風景の確認に大いに役立つこととなった。また文字資料では,沖縄固有の信仰の場である御嶽がいつごろからどのように国家神道的「神社」に読み替えられていくかを押さえることもできた。宮古神社や漲水「神社」をはじめとする宮古島の事例は,沖縄県内の他地域の様相とはかなり異なっていることが分かった。またやや類似する八重山神社のケースや乃木希典夫妻を祭神と目する乃木神社とも微妙に異なっているので,引き続きその実相を明らかにしていきたいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の影響で,沖縄県での現地調査がなかなか難しいため,その分,情報の入手や現地調査の数をこなせていない。その分資料調査を進めているものの,やはり遅れは否めない。
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Strategy for Future Research Activity |
幸いにも現在,コロナウィルスが弱毒化の方向にあり,傾向の対症薬も販売されるようになれば,様々な規制も緩和されることが期待できる状況となりつつあるので,沖縄県でのフィールド調査に何度も行くことが可能になるものと期待している。状況が改善の方向に向かわなければ,最終年度でもあるし,沖縄以外の都道府県で比較対照できるフィールドを探して調査を行うことにしたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍の影響により,計画した通りにフィールド調査を行うことが出来なかったため,とくに旅費を大幅に残すこととなった。次年度において,調査出張の回数を増やすことによって,その分を使用する予定である。
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[Book] 惑星都市理論2021
Author(s)
大城直樹(共著)
Total Pages
443
Publisher
以文社
ISBN
978-4-7531-0361-4
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