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2019 Fiscal Year Research-status Report

Religious-folkloric Reconstruction of Study on Ascetics in Mt.Haguro

Research Project

Project/Area Number 19K01197
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

岩鼻 通明  山形大学, 農学部, 名誉教授 (20167282)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 荒木 志伸  山形大学, 学士課程基盤教育機構, 准教授 (10326754)
原 淳一郎  山形県立米沢女子短期大学, その他部局等, 教授 (10533226)
吉野 裕  帝京大学, 文学部, 准教授 (20742092)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords出羽三山 / 羽黒山 / 山岳信仰 / 宿坊 / 信仰碑 / 旅日記 / 即身仏
Outline of Annual Research Achievements

研究開始の初年度として、分担者を含めて、各自が基本的文献の入手および出羽三山信仰についての現況把握に努める調査研究を遂行した。その結果として、出羽三山信仰の信者および宗教者の双方ともに、少子高齢化などの影響を大きく受け、全体的に信仰が衰微する傾向にあることが明らかとなりつつある。今後の活性化に関する方策についても、本研究課題医に含めて検討する必要があろう。
羽黒山麓の門前町である手向集落について、現況に関する聞き取り調査を、現地の関係者から実施した。その結果、出羽三山信仰の信者を泊める宿坊に関しては、後継者不足によって、今後は急速な減少が起こりうることが判明した。
また、かつては手向集落の一角に、石段修理や堂舎修理を担う職人町が存在したが、現在はほとんど職人はいない状況となり、出羽三山神社の専属として、石段や堂舎の修理を担当する職員が存在することが判明した。両者について、今後は詳細な聞き取り調査をさらに継続していきたい。
羽黒山の石碑調査については、参道と山頂周辺の石碑について、調査済のカードの確認作業を行い、遺漏などについての現地調査を実施した。そして、成果公開に向けて、謝金でアルバイトを雇用し、400基ほどの石造文化財のデータ入力を行った。
また、鶴岡市郷土資料館および首都圏の史料所蔵機関において、出羽三山信仰に関わる諸史料の古文書調査を実施して、基礎的な資料を収集確認するとともに、参詣旅日記などの未紹介の古文書資料の掘り起こし作業を進めた。
さらに、湯殿山系の即身仏を祀る七五三掛の注連寺および酒田の海向寺において、夏季の参詣者に対するアンケート調査を行い、結果を集計した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

研究開始の初年度に必要な基礎的文献などの収集を予定通りに進めることができた。古文書史料の閲覧・収集についても、山形県内および首都圏の史料所蔵機関において、順調に調査することができた。
出羽三山における現地調査に関しても、年度末の新型コロナウイルスの影響をさほどこうむることなく、ほぼ順調に聞き取り調査を実施することができた。石造物の現地調査も予定通りに実施することができた。
それらのデータ整理・入力などの作業もまた、計画に沿って順調に進めることができた。全体として、研究課題に対する進捗状況は、おおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

出羽三山神社の所蔵資料の分析から、近現代における出羽三山信仰の推移や信仰圏の変化についての検討を行う。数年前に出羽三山神社の所蔵となった故戸川安章旧蔵史料についても、閲覧および解読翻刻を進めたい。山形県内および首都圏などにおいて、出羽三山信仰関連史料の収集調査を継続して実施する。それらのデータの入力作業も進めたい。
羽黒山内に点在する信仰碑の現地調査を引き続き進めて、データの整理・入力作業を継続して実施する。
羽黒山の門前町である手向け集落において、宿坊での聞き取り調査および菓子職人など、わずかに残る門前町を支えてきた職人たち、そして、職人の後継者といえる神社職員に対する聞き取り調査を実施する。
ただし、新型コロナウイルスの蔓延状況が悪化すれば、対面式の聞き取り調査の実施は困難になる可能性もある。対面ではなく、電話などによる聞き取り調査も含めた柔軟な対応をとることにより、研究の遂行に努力したい。

  • Research Products

    (7 results)

All 2020 2019 Other

All Journal Article (3 results) Presentation (2 results) Book (1 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 「珎事聞書 六」翻刻と解題2020

    • Author(s)
      岩鼻 通明・小田 純市
    • Journal Title

      山形民俗

      Volume: 33 Pages: 51-68

  • [Journal Article] 山形県の文化遺産と地域資源2019

    • Author(s)
      岩鼻 通明
    • Journal Title

      山形民俗

      Volume: 32 Pages: 1-9

  • [Journal Article] 本道寺宿坊の檀那場分布の変遷について2019

    • Author(s)
      岩鼻 通明
    • Journal Title

      村山民俗

      Volume: 33 Pages: 90-95

  • [Presentation] 近代の東北地方太平洋沿岸地域におけるお山参り2019

    • Author(s)
      吉野 裕
    • Organizer
      日本山岳修験学会大会
  • [Presentation] 山寺の石造文化財2019

    • Author(s)
      荒木 志伸
    • Organizer
      日本山岳修験学会大会
  • [Book] 絵図と映像にみる山岳信仰2019

    • Author(s)
      岩鼻 通明
    • Total Pages
      221
    • Publisher
      海青社
    • ISBN
      978-4-86099-345-0
  • [Remarks] 山形大学庄内地域文化研究所

    • URL

      http://blog.goo.ne.jp/imichiaki/

URL: 

Published: 2021-01-27  

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