2020 Fiscal Year Research-status Report
エチオピア人出稼ぎ・難民女性の生活実践にみる「人間の経済」に関する人類学的研究
Project/Area Number |
19K01199
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
松村 圭一郎 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (40402747)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 経済人類学 / 移民 / 難民 / 人間の経済 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、エチオピアから中東やヨーロッパへの出稼ぎ民/難民の実証研究をとおして、グローバルな人の移動が急速に拡大し、市場の論理による経済システムが世界を覆うなかで、いかに「人間の経済」の領域が存立しうるのかという問いを考察する。 2年目にあたる2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響があり、予定していた海外での現地調査が実施できなかった。そのため、経済人類学的な研究動向について情報を収集するとともに、関連文献の収集と読解、資料の整理を中心に研究を進めた。そのなかで「人間の経済」についての理論的考察を深めるために、複数の論文や書籍の分担執筆などを通してこれまでの研究成果を発表するとともに、国家と不平等の関係について人類学の理論的な変遷をたどりながら考察した論稿の執筆を進め、2021年5月に刊行された。 今後は、2020年度中に申請した国際共同研究加速基金(A)が採択されたこともあり、状況が改善次第、遅れている現地調査を集中的に実施し、理論と実証研究との両立をはかりながら、研究の遅れを挽回する計画を立てている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響で海外渡航が制限されるなかで、2020年度中に予定していた現地調査を断念したため、研究計画に若干の遅れが生じている。渡航費のために用意していた経費は翌年度に繰越し、状況が改善したときに現地調査に着手するとともに、採択された国際共同研究加速基金も活用しながら、基課題である本研究の遂行を加速させる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に申請した国際共同研究加速基金(A)が採択されたため、現在、1年間の海外長期研修を取得する準備を進めている。新型コロナウイルスの状況が落ち着いたら、できるだけ2022年度中にフランスに渡航し、ストラスブール大との共同研究を進めながら、本課題の研究を加速させる予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で、予定していた海外での現地調査を断念したため、渡航費として予定していた使用額を翌年度に繰り越した。
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Research Products
(8 results)