2020 Fiscal Year Research-status Report
The Legal Structure of Corporations as a mechanism of balancing commercial and social purposes
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19K01369
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齊藤 真紀 京都大学, 法学研究科, 教授 (60324597)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | コーポレート・ガバナンス / 企業の社会的責任 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は、オンラインによる意見交換および文献収集を中心に研究を遂行した。伝統的な会社法学において、社会的要請は、会社債権者ないし取引相手の保護の側面において考慮されたきた。会社債権者保護においては、会社の支払能力の維持が、取引相手の保護においては、取引相手が意図した取引の実現が課題となるべきところ、会社債権者保護・取引相手保護に関連する商法・会社法の諸制度において、これらとは異なる機能(例えば、消費者保護や事業の維持)を果たすことも期待されてきたために、解釈論に混乱が生じてきたこと、契約実務が発展し、取引を支える諸制度の整備が進んだ今日、これらの期待を整理し、会社法として果たすべき利害調整の役割を再考すべきことを、商号続用者の責任にかかる法規制を素材として取り上げ、考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍により研究計画の変更を余儀なくされたが、研究目的にかなう範囲でテーマの設定を一部変更するなどして、論文等を公表することができ、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍により研究方法の見直しを中期的に余儀なくされる見通してである一方、当初予定をしていたテーマとは異なる方向に研究が発展しそうであることから、新たなテーマに関連する文献収集・意見交換を進めることとする予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ禍等により、国内出張等も取りやめざるを得なかったから。
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