2020 Fiscal Year Research-status Report
Cross-sectional study on legal issues of using blockchain technology in content distribution
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19K01425
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Research Institution | Dokkyo University |
Principal Investigator |
張 睿暎 獨協大学, 法学部, 教授 (80434231)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ブロックチェーン / 著作権管理 / 権利情報 / コンテンツ流通 / 利用許諾 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度に予定していた2回の海外調査は、新型コロナウィルス感染症の影響による世界的な渡航禁止により実施することができなかった。そのため、主に文献調査およびオンライン学会参加を通じて研究を遂行した。 デジタルコンテンツ流通に関しては、①著作権証明や取引履歴の追跡が難しいこと、②海賊版問題が深刻であること、③コンテンツ利用の権利処理が煩雑であること、④使用料徴収や対価還元が複雑で不透明という問題があり、これらはブロックチェーン技術により解決できる可能性があることが研究の端緒である。 ただ、新技術であるだけに、活用の際にどのような法的課題があるか、それら課題にどのように対応すべきかはまだ明らかでなく、それについて検討することが本研究の目的である。2020年度に参加したオンライン学会および文献調査にて、例えば、高級ブランドメーカーやコンテンツプロバイダーの取り組み、欧州における関連法規制の動向を把握することができた。 オンライン学会参加からの示唆に文献調査内容を合わせた成果の一部は、学会研究発表(「韓国における孤児著作物利用促進と拡大集中許諾制度導入の議論」、「ストリーミング時代のコンテンツポータビリティ」)および書籍の一部(「コンテンツ分野におけるブロックチェーン技術の活用可能性と課題」)として発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に予定していた2回の海外調査は、新型コロナウィルス感染症の影響による世界的な渡航禁止により実施することができなかった。本研究は、現地調査での対面ヒアリングを重要要素としているため、当初の計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も複数の海外調査を予定しているが、新型コロナウィルス感染症による渡航規制のため、海外調査が容易ではない状況である。ただ、現在イタリアにて国際共同研究を実施中であり、欧州近隣の国々への渡航が夏頃から可能になると思われるため、下半期から海外調査を実施できると期待される。上半期にはインターネット等を活用した文献調査に集中し、秋以降の海外調査に向けての事前準備をしっかり行う予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染症の影響による渡航禁止のため、海外調査を実施することができず、予算として計上していた旅費を使用できなかったため。
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