2019 Fiscal Year Research-status Report
小さな政府志向の分析:サーベイ実験による民間委託選好の実態とその規定要因の解明
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19K01443
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
木村 高宏 金沢大学, 法学系, 准教授 (60377372)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
善教 将大 関西学院大学, 法学部, 准教授 (50625085)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 意識調査 / インターネット調査 / 政治意識 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はサーベイ実験に基づき民間委託を好ましく思う人はどのくらいいるのか,またどのような行政サービスを委託すべきだと考えているのか(RQ:リサーチクエスチョン1),さらにそのような意識を規定する要因は何か(RQ2)を要因配置実験(Factorial Survey Experiment; FSE)によって明らかにする(交付申請書)。 初年度は申請者・分担者ともに各々の研究環境を整えつつ,本研究課題に関連する研究を進めると同時に共同研究としては,ミーティングを経て,意識調査を実施した。 15問・2400サンプルで設計した意識調査を「政治・社会に関する意識調査」として研究初年度の2020年1月15日(水)から17日にかけて,18歳から79歳までの全国の有権者男女を対象にインターネット調査会社にて調査を配信し,2374の回答を得ている。 当該調査は回答者のデモグラフィや政治や社会に対する回答者の考え,直近の国政選挙での投票行動などに加え,民間委託等に関するサーベイ実験要素を含んでおり,「民間委託への選好に注目し,それに対する有権者の選好度合いとその規定因を明らかにする(交付申請書「研究の目的」より)」ことを目的とした本研究課題の進行に資するものである。また,「政党要因の効果が含まれていない選好を推定(同)」するため支持政党を訊ねており,申請研究期間内に複数回の調査を予定する本研究課題の初回の調査としては概ね研究目的とその進行管理に適うものであると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本申請計画に直接関連する論文は執筆されていないが,研究計画上必要であった初回の調査を必要と考えられる設問を含み予定通り完了した。
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Strategy for Future Research Activity |
概ね当初の計画に沿って進める。研究計画上は次回の調査として2021年度のサーベイ実験が予定されているが,新型コロナウィルスとそれへの政治行政の対応の影響によって大きな状況の変動が予想される。このことについては一定の配慮が必要と考えている。 後述の通り,初年度の執行額が当初想定した予算よりも少なく抑えられたため,その差分も活かしながら必要に応じて新たな(当初の研究計画にない)調査を行い本研究の精度を高めることも可能であると考えている(未定)。
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Causes of Carryover |
初年度の意識調査の内容の見直しにより大幅に使用額が減じた。2020年度に改めて調査実施を検討している。
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