2023 Fiscal Year Research-status Report
マルチレベルの政治制度が政党政治に及ぼす影響に関する包括的比較研究
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19K01444
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
建林 正彦 京都大学, 法学研究科, 教授 (30288790)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 政党政治 / マルチレベル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マルチレベルの政治制度の組み合わせが、各国の政党政治にいかなる影響を及ぼすのかを明らかにすることである。政治制度と政党政治の関係は、政治学においては古典的な課題というべきだが、従来の研究ではマルチレベルの政治アリーナという観点が十分に取り込まれてこなかったと思われる。マルチレベルの政治アリーナとは、多くの民主主義国家で、同じ政治アクターが、地方政府、中央政府、超国家レベル(EU等)という多層的な複数のアリーナで競い合うことを意味しているが、政党をはじめとする政治アクターはその結果、様々な政治制度の組み合わせの影響を受けることになる。またマルチレベルの制度ミックスの観点からは、単一のアリーナ内の二院制や混合制の選挙制度の問題についても、従来とは異なる新たなアプローチにもとづく再検討が求められることになったと思われる。 こうした観点から2023年度には、2022年度に引き続き、自由民主党政務調査会部会のデータを元に、特に衆議院議員と参議院議員の関係に注目しつつ、メンバーシップの重複に注目し、ネットワーク分析の手法を用いて、議院間、政策分野間の繋がり、相互の距離の疎遠を明らかにする研究を行い、学会発表を行った。またその後のフィードバックを受けて、さらなるデータ収集、入力を継続した。 また各国の二院制とその帰結に関する比較研究については、分析を行い、きわめて良好な結果を得たが、取りまとめの過程であり、今後研究成果の発表に繋げていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
日本の参議院議員についての研究は着実に進展しているが、コロナ禍でデータ入力や分析、国内外での学会への出張に遅れが生じ、当初予定していた各国比較研究についての研究成果取りまとめについて十分な進捗に至っていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
日本の参議院議員と衆議院議員のネットワーク分析について、再分析を行い、研究成果に結び付けたい。また各国の二院制の比較研究についても研究取りまとめと、成果発表に結び付けていきたい。
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Causes of Carryover |
研究進捗が当初予定より遅れており、次年度使用額が生じているが、今後、研究進捗を加速し、当初予定の実現を目指す。
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Research Products
(2 results)