2023 Fiscal Year Annual Research Report
Perception Evolution of Military Leadership in the Democratic Transition: Focusing on Myanmar's Democratization
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19K01470
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
張 雲 新潟大学, 教育基盤機構, 准教授 (70447613)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 認知変化 / 民主化 / ミャンマー / 軍事政権 / 政権中枢 / NGO |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、コロナの規制緩和が進められてきたが、ミャンマーの国内治安情勢が非常に流動的であり、予定していた出張は再びキャンセルせざるを得なくなった。その代わりに、書籍と資料などを購入し、国際会議などの場でミャンマーの研究者との交流を続け、また国際組織、日本の関連団体の責任者との交流も行い、最新の知見と情報を得た。特に、再民主化のプロセスにおいて国際的なアクターのmediation diplomacyの役割と政権中枢の認知変化について研究を進めた。本研究は、初年度から理論分析をベースにミャンマー民主化における政権中枢の認知転換の分析枠組みを構築した。その後、軍政中枢の重要人物に関する文献研究と聞き取り調査の内容を精査・整理した。当事者への直接聞き取り調査とILO議事録などの一次資料を用いて分析し、ミャンマー軍政の中枢の主な指導者への直接インタビューを通じ、民主化における軍政トップレベルの認知変遷と外交政策の論理を探ることができた。この研究を『権威主義体制における国際機関の運営メカニズム:世界労働機関とミャンマー軍政中枢の認知変化の事例を中心に』論文としてまとめ、日本国際政治学会2020年度研究大会の国連分科会で発表し、好評を得た。さらに、論文From Confrontation to Cooperation: the ILO-Myanmar Case and International Organizations in an Authoritarian Settingを国際的に権威のある国際関係誌Asian Surveyに投稿し、peer-reviewを経て掲載した。
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