2024 Fiscal Year Annual Research Report
Josef Kaizl: Political Leader and the Transformation of Czech and Cisleithanian Politics at the Turn of Century
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19K01482
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| Research Institution | Daito Bunka University |
Principal Investigator |
中根 一貴 大東文化大学, 法学部, 教授 (10600645)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | ヨゼフ・カイツル / 政治史 / チェコ |
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、リベラリストとしてカイツルという点を重視して、1890年代のチェコ政党政治を再検討した。その際、藤原帰一による政府党体制に関する議論のうち、在野党とそのうちの「地の塩」政党と「ボス交」政党という二つのタイプわけが特に参考になった。すなわち、カイツルは青年チェコ党の在野党からの脱却を目指していたのである。 本研究課題では以下のことが明らかになった。カイツルが、リベラリズムに傾倒するとともに、(そのことと矛盾はしないが)国家の果たす役割に期待していた。それゆえ、チェコ人社会および経済の発展のためには、オーストリア政治においてチェコ人政治家が数に比した影響力を維持するとともに、中央官庁におけるチェコ人官僚を増加させることと政府にとってチェコ人政党が信頼しうる交渉相手となることは重要であった。しかし、カイツルにとって自明であった以上のことが、チェコ人政治家の多数から支持をえていたわけではなかった。カイツルが所属した青年チェコ党の創設者世代の多くは、チェコ人のナショナルな要求の完全な実現を求めることに意義を見出し、政府と妥協することに反対した。さらに、政府との交渉と協力を通じて要求の一部でも実現することを目指す路線は、その路線に捕らわれたために選挙で壊滅的な敗北をした老チェコの轍を踏むことになりかねなった。カイツル、および彼の考えと多かれ少なかれ共有してチェコ人のナショナルな要求を実現するために現実的な路線を重視した青年チェコ党の一部の政治家たちは、オーストリアおよびチェコ政治の情勢に左右されつつも、まずは党の組織化を通じて党所属議員の一体性を高めることを目指したのであった。以上の議論により、1890年代以降のチェコ政党政治のより確からしい解釈を本研究課題は提示することができた。
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