2024 Fiscal Year Annual Research Report
on Refugee Protection Policy
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19K01523
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| Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小林 誉明 横浜国立大学, 大学院国際社会科学研究院, 准教授 (00384165)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | ホストカントリー支援 / 開発援助 / 人道支援 |
| Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの文献の研究において、コストを内部的に引き受ける形の支援としての難民受け入れが提供する価値の特殊性を明確にするべく、ベネフィットを対外的に供与する形の支援としての通常の開発援助が提供する価値との比較を行っていた。この比較分析を通じて、難民受入の「見えない」コストの存在が大きいことが明らかとなり、検証すべき新たな仮説が特定された。 ここまでの成果を踏まえ、本年度は、多変量のデータに基づく実証分析を行った。具体的には、難民受入先進国であるドイツ、トルコ、そして日本の三カ国である。こうした難民受け入れを行う国の三カ国それぞれの一般市民による難民の受容に関する「選好」を特定するべく、サーベーイ実験を質問票調査を用いて実施した。この調査によって、どういう条件が整えば、他者の不幸に対して助ける公共行為に「協力」しようとするか?という問いが検証された。 その結果、人道的には必要だけれども、自らのベネフィットを下げ/コストを増やして(ウェルウェアを下げて)まで受け入れたくはないという人びとの傾向が明らかになった。 なお、援助する側の選好の調査と並行して、日本において実際に難民(避難民)として暮らしている当事者およびその支援者グループと接触し、具体的に発生している現場の課題やコストをインタビューベースで拾う作業を、本年度も実施した。
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