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2020 Fiscal Year Research-status Report

集団の意思決定とその社会的「悪」影響に関する実験研究

Research Project

Project/Area Number 19K01548
Research InstitutionKochi University of Technology

Principal Investigator

岡野 芳隆  高知工科大学, 経済・マネジメント学群, 講師 (20513120)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords実験経済学 / 集団の意思決定 / 協力行動 / 虚偽行動 / 調整行動
Outline of Annual Research Achievements

集団の協力行動と虚偽行動に関する研究は現在論文を作成中であり、順調に進んでいる。集団の調整行動に関する研究は、新型コロナウィルス感染拡大のため、令和二年度に実施予定だった実験を全く実施することができなかった。本研究は、複数の個人が集団を形成し、互いに会話をしながら一つの意思決定をする「集団の意思決定」の経済学的特徴を検証するのが目的である。しかし、近距離でのコミュニケーションは感染予防の観点から望ましくなく、実験実施を見合わせた。令和二年度は今後のコロナウィルスの終息が全く見通せず、現在の研究計画を大幅に変更した方が得策であると考えたため、当初予定になかった研究を開始している。具体的にはコロナの影響で頻繁に見かけるようになった建物の入り口等に設置されている手指消毒の利用率を如何に上げるかを行動経済学の立場から検証するものである。手指消毒の利用率向上は公衆衛生改善につながる重要な問題であり、本研究課題の集団の協力行動に関する研究の目的に沿ったものとなっている。本研究の特徴は、社会心理学の分野で知られている「他人の目が人の向社会行動を促進する」という知見を手指消毒問題に応用したものである。消毒液設置場所に目のイラストと「手指消毒にご協力をお願いします」という文言を載せたポスターを掲げたところ、掲げていない場合に比べて消毒液利用率が約20%上昇する(統計的に有意)ことをフィールド実験で確認した。また、目のイラストのみ、文言のみのポスターでは消毒率上昇には至らなかった。この結果をもとに論文をまとめる準備を進めている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

本研究は、複数の個人が集団を形成し、互いに会話をしながら一つの意思決定をする「集団の意思決定」の経済学的特徴を検証するのが目的である。しかし、新型コロナウィルスの感染拡大が進行している現状を踏まえ、被験者同士の近距離でのコミュニケーションは難しいと判断したため、実験を全く実施することができなかった。当初の研究計画の実施は今後の感染状況を踏まえて判断するが、令和三年度にも行えるかどうかは未定である。現在は、このまま感染の終息を待っているよりも研究計画を大幅に変更し、新たな研究計画で(しかし本研究課題の当初の目的に沿った形で)進めた方が得策であると考えたため、新たな実験計画を立てて、すでに進行しているところである。

Strategy for Future Research Activity

新型コロナウィルスの感染が拡大している現状では、当初の研究計画を実施することが困難であるため、当初の研究計画の目的に沿いながらも新たな実験計画を立てて進めていく予定である。「研究実績の概要」でも記載したとおり、すでに新しいフィールド実験を開始しており、データも集まっている。今後もこれを継続していこうと考えている。

Causes of Carryover

新型コロナウィルス感染拡大に伴い、当初予定していた経済学実験が全く実施できず、人件費・謝金として支出予定だったものが大幅に残ってしまったためである。現在は新しい実験を計画しており、次年度はその実験の実施に充てていく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Remarks (1 results)

  • [Remarks] Yoshitaka Okano

    • URL

      https://sites.google.com/view/okano/

URL: 

Published: 2021-12-27  

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