2021 Fiscal Year Research-status Report
消費者の省エネ住宅選択意思決定を誘導するエネルギーラベルの有効性
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19K01604
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
藤澤 美恵子 金沢大学, 経済学経営学系, 教授 (10502320)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | アイトラッキング実験 / エネルギーラベル |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、不動産広告におけるエネルギーラベル表示実験をおこなった。また、2020年度に実施したアイトラッキング実験の論文を完成させ、国際ジャーナルに投稿をおこなった。
エネルギーラベル表示実験は、本研究の最終段階にあたる実験であり、消費者を省エネ住宅選択の意思決定へと導くエネルギーラベルの表示方法の違い（フレーミング）による効果について明らかにする目的でおこなった。具体的なフレーミングは、①表示なし、②文字情報、③ラベル情報、④文字とラベル情報の4パターンに分けて確認をおこなった。
実験対象者は、インターネット調査会社に予め登録したモニターから、地域性を配慮して首都圏（1都3県）に絞り、かつ日本における主な住宅購入者層である30から40代に絞り込むため予備調査をおこなう2段階無作為抽出法を採用して抽出した。さらに、対照実験手法にのっとり、フレーミングの4パターンに対応して、①の表示なしの対照群と3種類の処理群（②から④）の全4グループにランダムに分類をおこなった。実施期間は、予備調査が2022年3月18日から24日、本調査が同年3月25日から30日までである。サンプルは、各グループ206で、合計1,648である。本調査では、フレーミング効果を確認する住宅選択実験の他に、住宅購入の際に重視する項目など16項目の質問もおこなった。なお、この実験の分析結果をまとめて、2022年度に国際学会にて発表する予定である。
本研究の成果である論文等は、金沢大学学術情報リポジトリKURAならびに当該研究者のWeb等にて随時公開しており、積極的に社会に研究成果を還元している。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定していたドイツでのアイトラッキング実験の準備がCOVID-19パンデミックの状況下で進捗に影響が出ている。研究協力者のドイツ・ジェイコブ大学のDr.Gertとオンラインミーティングで確認しながら進めていたが、2021年度の実施を断念した。その代わりに、研究計画を見直し最終段階のエネルギーラベル表示実験を先に実施した。
エネルギーラベル表示実験については、問題なく終了しており、データを収集できている。データクリーニング・クロス集計を終了して、ロジスティック回帰分析等の分析準備をおこなった。この点においては、当初の予定以上に進展している状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
2022年度は、論文投稿とドイツでのアイトラッキング実験、社会人を対象としたエネルギーラベル表示実験の実施をおこなう予定である。
2021年度に実施した実験について、論文を完成させ投稿する。ドイツでのアイトラッキング実験についての可能性を探りつつ、実施方法を工夫してデータ収集にあたる。なお、最終年であるためCOVID-19パンデミックの影響を踏まえ計画を変更することも視野に入れて取り組む予定である。最後に、エネルギーラベル表示実験では、被験者を社会人にして広告のどの位置にエネルギーラベルが表示されると視線が集中するのか、それが住宅の評価へと連動するのかをフィールド調査する予定である。
本年度も、これらの分析の結果をまとめ、研究成果を随時、国内外の学会で報告する。学会での議論やコメントを踏まえて投稿論文に仕上げ、国内外のジャーナルへの投稿を積極的におこなう予定である。
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| Causes of Carryover |
2020年度に予定していたアイトラッキング実験について、COVID-19パンデミックにより順延したことによる次年度使用額が生じている。本年度は、ドイツにて海外調査（ドイツ）とアイトラッキング実験を実施する見込みであり、実験費用・被験者謝金等の使用を予定している。なお、社会人対象の実験による謝金等の使用も予定している。
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Research Products
(1 results)
