2023 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K01606
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Research Institution | Osaka University of Economics |
Principal Investigator |
友田 康信 大阪経済大学, 経済学部, 教授 (30437280)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大堀 秀一 関西大学, 総合情報学部, 教授 (70378959)
DAVIS COLIN 同志社大学, 国際教育インスティテュート, 教授 (70432557)
紀國 洋 立命館大学, 経済学部, 教授 (90312339)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 環境CSR企業 / 環境活動株主 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題「環境規制と企業の環境技術開発に関する経済理論研究」は、環境経済学における2つのプロジェクトから構成されていた。以前の報告書にも記載したが、そのうち1つのプロジェクトは研究を進めるにつれて、既存研究からの新規性に乏しいことが判明したため、プロジェクト開始後に研究の軌道修正を行った。 具体的には、我々は企業に環境保全活動を実行させることを重視する株主 "environmental activist" に分析の焦点を当てて、企業の環境投資・環境技術開発を分析した。この研究において、株式市場を通じて、創業時はたとえ同質的であったとしても、自己の利潤のみではなく環境保全を重視する環境CSR企業と、利潤のみを重視する非環境CSR企業に、企業が内生的に分岐するメカニズムを明らかにした。このメカニズムはかなり頑健であり、企業が環境CSR活動から利潤を得る場合や、設立する企業間に異質性が存在する場合も、同様の結果を導いた。 この軌道修正を行った研究は本科研の期間内に大いに進捗し、研究成果を論文、Y. Tomoda and Y. Ouchida "Endogenous bifurcation into environmental CSR and non-environmental CSR firms by activist shareholders" にまとめた。この論文は、環境経済学のトップジャーナルである Journal of Environmental Economics and Management に掲載された。これが2023年度の最大の研究実績である。
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