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2021 Fiscal Year Research-status Report

Geography and firm boundary

Research Project

Project/Area Number 19K01611
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

大野 由香子  慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (50615094)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords地域労働市場 / 買い手独占
Outline of Annual Research Achievements

A.地理的市場と企業の外注・内製の意思決定を通じた「企業境界」に関する研究
日本の車部品の外注・内製の研究に関しては、使用しているデータセットにおいて、車部品が外注される場合のサプライヤ名称の一貫性が完全でないことが判明したが、概ね名称の統一をしデータ整理を進めた。またサプライヤの本社の位置はデータセットに含まれるが、工場の場所を特定したほうがより詳しく分析できると考え、工場の位置データの作成を始めた。

B.地理的市場と企業の正規・非正規の労働投入意思決定による「企業境界」に関する研究
正規・非正規の就業と関連する賃金の決定について、アメリカ看護師の地域労働市場における買い手独占の可能性に関する研究を進め、American Hospital Associationの病院データのまず一年分を用いて、地域労働市場ごとの病院に関する変数を作成した。看護師の地域労働市場を定義するにあたり、病院間の地理的隔たりを交通所要時間などで計測する方法を確認したが、金銭的コストが大きく、他の方法で代用することを考えている。
また、日本における女性の地域労働市場においても、就業先における賃金以外の非金銭的属性に対する選好が多様性なほど、異質性をもつ企業が賃金を低く抑える可能性について、統計分析を進めた。非金銭的属性として特に通勤時間に注目し、通勤や就労時間などによって決定する余暇時間と余暇の満足度の関係を個人属性を考慮して分析し、この分析結果をもとに就業構造基本調査における個人の潜在的な通勤場所ごとの余暇満足度の低下の度合いと、その分散指標を各地域労働市場ごとに作成した。この指標と女性賃金の関係について分析を始めたが、より頑健な分析結果を確認する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響は小さくなったものの、その影響による2年前からの研究の遅延を取り戻すには、当初予定していたより多くの研究時間が必要であり、今年度は達成できなかった。また、車部品のサプライチェーンのデータでは、各データセットにおいて、サプライヤ名称の記述に統一性が不完全であり、データ整理に予定より時間がかかることが判明した。リサーチアシスタントの研究補助を活用するなどし、克服していきたい。

Strategy for Future Research Activity

車部品サプライチェーンの分析に関しては、分析に移れるよう、データを完成させ、サプライチェーンの現状をまとめたい。

アメリカナースの研究に関しては、American Hospital Associationの病院データ1年分を用いた分析を完成させ、他のデータも買い足して研究を報告書にまとめる作業に移る予定である。日本の女性労働市場の研究に関しても、ディスカッションペーパーにまとめることを目指す。

Causes of Carryover

購入を予定していたデータセットに関して、まずは1年分を使用して分析してから残りを購入することにより予定額より低価格になった。また、今年度も、共同研究者との打ち合わせ等の渡航は実現しなかったためである。2021年度の残金は、データセットの購入と、リサーチアシスタントへの支払いと研究に必要な物品の購入に充てる予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

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