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2021 Fiscal Year Research-status Report

Corporate taxation and firm size: Evidence from Large-Scale Data

Research Project

Project/Area Number 19K01695
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

恩地 一樹  大阪大学, 経済学研究科, 教授 (80709858)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords法人税
Outline of Annual Research Achievements

税制は社会全体に広く深く関わりがあるが,企業行動にどのような影響をどの規模で及ぼしているのか?現在の政策デザインの現場ではエビデンスがより重視されてきており,税制改正が毎年行われる政策環境で経済学者が政策をインフォームする余地は大きい.本研究は中小企業税制と企業統合行動に着目する.中小企業税制は中小企業の成長にどれほど貢献しているのか,また,阻害要素はないのかを問う.
2021年度は主に税制の企業統合行動への影響の実証分析を進めた.合併買収などの企業統合を分析する際,企業同士のマッチング度を計測する必要があるが,推計手法は理論的に難易度が高く,分析コードの作成も困難である.分析用計算プログラムを試行するなか,先行研究で十分に考察されていない実施上の意外な問題点を発見し,2020年度から引き続き,2021年度前半ではモンテカルロ法とよばれる手法を用いマッチング推計法の評価をオーストラリア在住の計量経済専門の研究協力者との協働でシミュレーション分析を行った.2021年度後半では,シミュレーション分析から得られた知見をもとに,アメリカ在住の公共経済学者を研究協力者として企業統合行動をマッチング推計法で検証する応用論文の作成も進め初稿を作成した.12月と2月に研究報告をオンラインで行った.報告を通して様々なコメントを得ることができたが,特に税をとらえる変数の構築方法について重要な助言を受けることができたため,新たに追加データを取得し再推計を行う他,頑強性の検証をおこない推敲を行っている.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2021年度もコロナ禍が続き,渡航規制の継続が続き,当初予定していた海外出張と海外研究者の招聘が軒並み中止となったため,研究計画と実行方法を大幅に変更せざるえなかった.2020年より全体的に遅くなった進捗をの挽回を進めた.
2021年前半にはモンテカルロ法を用いたシミュレーション分析をオーストラリア在住の計量経済専門の研究協力者との協働ですすめた.シミュレーション分析から推計法が機能するケースと留意点についての理解が深まったため,主な論文では対処策を検討するとともに,マッチング推計法自体についての検証を行う下地を蓄積している.2021年後半には税制と企業統合行動に関する論文をこれまで蓄積してきた分析プログラムを用いてデータ解析を進め,初稿を取りまとめた.研究報告を2カ所で行い,コメントをもとに改訂を行った.なかでも企業の資金制約の推計法について有用な助言をうけることができたのは僥倖であり,より精度の高い推計を行うことができた.この論文を国際学会での報告に投稿した.マッチングの分析以前に予備研究として行った,段階的取引についての研究を予定通りワーキングペーパーとして公表するとともに,国際雑誌へ投稿した.オンラインで開催された国際学会に参加するとともに,税制の実証分析に特化した国際的なオンライン・セミナーに参加し,最新の研究動向に関する情報収集をおこなった.

Strategy for Future Research Activity

引き続きコロナ禍への対応のため,不確実性を考慮しつつ研究計画を弾力的に変更しつつ研究を行う.予定していた国外出張を再開するとともに,リモートでの研究会や国際会議での報告を模索する.
本年度は企業統合の研究により軸足を置いた研究を行う.マッチング推計法を応用した企業統合の検証の学会報告を行うとともに,ワーキングペーパーの公表を目指す.マッチング推計法自体の検証も,研究貢献度をオーストラリアの共著者とともに見極めつつ,単独の論文として公表することを検討する.企業統合に関する研究では,予備調査として行ったマッチング推計法については頑強性の検証,論文の作成,研究報告の準備を進める.

Causes of Carryover

渡航規制が布かれることにより,計画していた海外出張と海外研究者の招聘が軒並み中止となったことにより,2021年度では予定していた旅費が使用できなかった.2022年度から渡航規制が徐々に解除されてきており,先延ばしになっていた海外出張を行う.オーストラリアに出張し共著者と打合せを行うとともに,対面で開催されるアメリカの学会に参加を計画している.この他,データ処理機能を向上するため,計算機の追加購入を行う.

  • Research Products

    (5 results)

All 2022 2021 Other

All Int'l Joint Research (2 results) Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Int'l Joint Research] University of California at San Diego(米国)

    • Country Name
      U.S.A.
    • Counterpart Institution
      University of California at San Diego
  • [Int'l Joint Research] Australian National University(オーストラリア)

    • Country Name
      AUSTRALIA
    • Counterpart Institution
      Australian National University
  • [Journal Article] Taxes, corporate takeovers, and step transactions2021

    • Author(s)
      Kazuki Onji, Roger H> Gordon
    • Journal Title

      Graduate School of Economics and Osaka School of International Public Policy (OSIPP) Osaka University Discussion Papers In Economics And Business

      Volume: 21 Pages: 1-15

    • Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] Takeovers and taxes: Estimates from a two-sided matching model2022

    • Author(s)
      恩地一樹
    • Organizer
      早稲田大学経済学研究科セミナー
  • [Presentation] M&Aは税制に左右されるか:「お見合い」モデルを用いた計量分析2021

    • Author(s)
      恩地一樹
    • Organizer
      大阪大学豊中地区研究交流会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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