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2019 Fiscal Year Research-status Report

連続時間社会的ジレンマの実験検証

Research Project

Project/Area Number 19K01705
Research InstitutionKyoto Sangyo University

Principal Investigator

飯田 善郎  京都産業大学, 経済学部, 教授 (50273727)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords囚人のジレンマ / 社会的ジレンマ / 経済実験 / 連続時間
Outline of Annual Research Achievements

本研究は連続時間社会的ジレンマについて、先行研究の頑強性と、その理論的背景の検証を行うことを目的に経済実験を行うものである。連続時間経済実験は、まだそのための環境が整備されているとは言えず、一般的によく用いられている経済実験ソフトz-Treeにもそれを直接実現する機能は実装されていない。そのためz-Treeの利用可能な機能をプログラムで組み合わせることで連続時間実験を実現してゆく必要がある。これはz-Treeやそれを管理するサーバーにとっては負荷の大きいものになる可能性があるため、実験が意図したとおりに進まなくなる可能性がある。本年度はプログラミングとテスト、実際の実験実施をプロセスを慎重に重ね、ほぼ問題なく実験が可能であることを確認し、いくばくかのデータの蓄積にもつなげることができた。集めたデータに関しては、ある程度先行研究をサポートするものと言えるが、さらなるデータの蓄積が必要な段階であるといえる。
まだ掲載に至っていないため2019年度の実績リストには述べていないが、海外査読ありジャーナル誌(Mind and Society, Springer)から再分配選好に関する申請者の論文 "Confidence, Power and Distributive Preferences" をマイナーリヴィジョンでアクセプトするという連絡をこの4月に受けている。これは厳密には申請者の前年度までの科研(16K03720)による成果の一部だが、本申請の成果もこのように海外ジャーナル誌に掲載という形での発信に順次繋げてゆきたいと考えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概要でも記したように、当研究計画の最初のハードルは連続時間経済実験が実地できる環境を整備することである。プログラミングとテストを重ねてはいても、実際に二十数名の被験者が一斉にサーバーにアクセスしうる環境で無事にデータの収集が可能かという問題は実際に行わないと確認できない。今年度は都合4回、合計約100名の被験者に連続時間囚人のジレンマ実験を行い、いずれもサーバーダウンやアプリケーションのフリーズなどの問題を見ずに終えることができた。ただしデータの数としてはまだ十分とは言えず、またやや短めの実験で終わっているために、過去の先行研究との直接的な比較は難しい。これらについては今後も実験デザインに修正を加えつつデータの蓄積が必要だと考えられる。

Strategy for Future Research Activity

今後もまずはデータの蓄積を進めたいと考えているが、問題は昨今のCovid-19の影響である。学生を一か所に集める実験が難しい状況であるため、これまでのような実験研究は当面困難になると考えられる。この点に関しては、世界中の実験経済学者の悩みの種となっており、インターネットを介したリモートの実験の可能性についても研究者間のフォーラムで話題になっている。本研究においても同様のリモートの実験の可能性をさぐりつつ、得られたデータの詳細な検証を行うことを当面の方針としたい。

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Published: 2021-01-27  

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