2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K01726
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
小西 秀樹 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50225471)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 政治経済学 / 官民給与格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
カリフォルニア大学アーバイン校のアミハイ・グレイザー教授との共同研究を進め,論文を国際学術誌に投稿し,現在その審査結果を待っている.改訂の具体的な内容は,これまでは数学モデルの解析で記述していた部分を,簡明なグラフでうまく説明できることがわかったので,それを駆使してほとんどすべての命題を,図を使った直観的な説明で明らかにし,数学的な証明はすべて補論に回すことにした.これによって,分析のロジックが明確になり,かつ論文の内容をより理解しやすくなった.図を使った説明のアイディアは,本研究が取り扱っている公的企業の意思決定を,独占企業と完全競争企業の意思決定の加重和の形で表すことができる点にある.加重和に用いるウェイトが政治経済学的にどう決まってくるのかを分析することによって,公的企業の経営者に支払われる報酬と営利独占企業の経営者に対するそれを比較したり,それぞれが費用削減投資を行うインセンティブの違いを,図を使って示すことが可能になった.この改訂版は早稲田大学現代政治経済研究所のワーキングペーパーとして公表している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ほぼ完成版に近い論文ができ,国際学術誌に投稿し結果を待っている状況(デスクリジェクションにはならず,現在,レフリーが査読中)だから
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Strategy for Future Research Activity |
レフリーレポートが戻ってくるのを待って,リプライを作成し,最終的な採択を目指す.また,今回作成したモデルを応用して,特殊利益集団政治がもたらす生産の非効率について分析を進めたい.
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Causes of Carryover |
コロナ禍で海外出張や国内出張が制限され,学会参加や共同研究に旅費を使うことがあまりできなかったため.次年度は,海外出張,国内出張に支出する予定です.
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