2023 Fiscal Year Research-status Report
The effect of common ownership on stock price efficiency and corporate governance
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19K01741
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
高橋 秀朋 法政大学, 経済学部, 教授 (90583659)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 機関投資家 / ガバナンス / 価格効率性 |
Outline of Annual Research Achievements |
世界的な機関投資家による株式保有の増加に伴い、企業が同一の投資家を株主として持つ状況(コモンオーナーシップ)が増加している。コモンオーナーシップの増加は株式収益率の共変動増加に伴う流動性ショックの波及を引き起こすことが懸念され、欧米を中心に多くの学術的研究でコモンオーナーシップの影響に関する分析が始まっている。コモンオーナーシップはインデックス運用によるところが大きく、パッシブ運用目的のファンドによる保有が増える際の短期的なインパクト、彼らのプレゼンスが高いことによる流動性への影響が懸念されている。
2023年度は、2022年度までに完成させた、以下の2論文の国際学会での報告を行った。1. コモンオーナーシップの影響排除のための自己株式取得に関する論文、2. 経営者の過去のトラウマ経験が企業行動に与える影響の論文である。前者は共著者と議論を行い、現在、国際ジャーナルへ投稿中である。後者は国際学会におけるコメントを受けて内容を改訂し、2024年度中に国際ジャーナルへ投稿する予定である。
その他、現在進行中である、CSR指標を通じて行うガバナンスに関する論文について、当該年度中にデータベースの整理および計量経済学的な手法の検討を行った。具体的には、企業の雇用者における多様性が企業のイノベーション、企業価値にどのような影響を与えるかを検証していく論文の初歩的な分析を開始した段階である。当該論文に関しては、2024年度中に初稿を完成させ、国内の学会で報告する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2023年度は、2022年度に完成させた論文および当該年度の上半期に完成させた論文を国際学会で報告した。共著者(在外研究中のアカデミックホスト)の諸事情により、国際ジャーナルへの投稿手続きに関して投稿までに時間がかかっており、論文投稿の機会を得るためにも当該科研プロジェクトの延長をしたい。当初の予定では4年目おいて国際ジャーナルへの投稿を予定していたので、その計画と比較すると計画にやや遅れが生じていると評価できる。
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度は、国際学会で報告を行い、改訂を行った2論文を国際ジャーナルに投稿し、論文を査読者からの返信を受けて適時改訂していくという作業を行っていく予定である。現在進行中の雇用者の多様性が企業のイノベーション、価値影響を与える論文に関しても、並行して初稿を完成させることが本年度の目的となる。2024年度は本科研プロジェクトの最終年度であるので、成果の公表を行えるよう研究に注力したいと考えている。
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Causes of Carryover |
2023年度は論文の国際学会での報告を行ったが、別の助成金を使用した。そのため、2023年度は当該助成金を利用しなかったが、国際ジャーナルへの投稿という作業が引き続き残っており、期間延長期間に行うこととなった。2024年度使用額は国際ジャーナルの論文査読料を予定している。
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Research Products
(2 results)