2021 Fiscal Year Research-status Report
Is financial globalization beneficial to African countries?
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19K01770
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
杉本 喜美子 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (70351434)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 金融統合 / 経済成長 / 株式市場 / 生産性 / 資本流入 / アフリカ / 金融深化 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
フランスAix Marseille UniversityのGilles Dufrenot教授との共同研究(1)サブサハラアフリカの人口増加は労働生産性の非効率性をもたらし、人口ボーナスを享受できない (2)アフリカにおける金融グローバル化が技術生産性と生活水準を向上させるかは国によって大きく異なる、と示した論文はカメルーンUniversity of YaoundeⅡのDesire Avom教授が編集する本“Topical issues in Development Economics”で掲載(Chapter13と18)が決まり、最終校正段階にある。 2021年5月にはトーゴUniversity of Lome開催の国際Workshopにオンライン参加し、共同研究(3)西アフリカ共通通貨Eco導入においてどのようなポリシーミックスが可能か、共通の経済政策が各国に与える影響のばらつきについて発表した。論文投稿にむけ、Frankel & Wei(2008)やFrankel & Xie (2010,AER)の手法にもとづき、事実上の為替制度を推計し始めている。 Aix Marseille University博士課程Meryem Rhouzlaneさんの博士審査会(Pre-Defenseは2021年9月・Defenseは12月)に審査委員として招待され参加した。このつながりから共同研究(4)先進国のマクロ・プルーデンシャル/金融政策が金融の安定性にどう影響するか実証分析を進めている。 金沢大学塩谷雅弘准教授らとの共同研究(5)2000年代以降の東アジア各国におけるマクロ経済のビジネスサイクルが、グローバル/国内の金融要因にどう影響を受けたかをdynamic common factor modelの推定で明らかにした。共同研究4と5をアフリカのケースで検証すべく、データを収集し始めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
申請当初掲げた目標のうち①金融グローバル化が経済成長を促進させるために必要な国内金融発展の程度に関しては、論文発表後に分析手法を変えて再度執筆段階にある。②金融グローバル化がアフリカ各国の生産性と貧困削減に与える影響に関しては、先述の共同研究(2)として論文掲載にむけた最終段階にある。③金融グローバル化を享受するために求められる制度や政策の選択に関しては、為替制度の選択に注目した共同研究(3)、マクロプルーデンス政策に注目した共同研究(4)として実証分析している段階にある。研究の進捗状況に関しては順調であると思う。 ただし、当初予定していた国際学会と国際ワークショップが、コロナウイルス感染症の蔓延が継続したため、2021年度もすべて対面キャンセルで、オンライン参加か延期となった。また、開催を計画していた日仏国際ワークショップも時期的に難しく取りやめせざるを得なかった。そこで、確保していた予算を次年度に繰り越して使用させていただくこととしたい。引き続き国際学会の参加は難しいと思われるため、アフリカ諸国の株価や為替レート、四半期GDPなど、最近の金融/マクロデータ(国際機関提供ではない民間データ)の購入と、計量ソフトのアップグレード/新規購入を検討する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
フランスAix Marseille Universityへの留学予定、および開催を計画していた国際ワークショップは、コロナウイルスの長期継続により、延期ではなくすべて取りやめとなってしまった。しかし、共同研究はオンラインで進めることができており、研究成果をオンライン開催の国際学会で発表、国際雑誌への投稿へとつなげるよう努める。 2022年度は、研究期間を1年延ばした最終年度となるため、アフリカの持続的な経済成長に貢献しうる金融のグローバル化を知るうえで、1)アフリカ金融のデジタル化の進展度合いと各国経済への影響、2)金融グローバル化がアフリカ各国のビジネスサイクルに与える影響、3)先進国(アメリカ/中国など)がアフリカ株式市場に与える影響がコロナ禍でどう変化するか、などの点に注目することが、この分野の研究の総括となりうると考える。共同研究では、先んじてアジア諸国などに注目して分析を始めていることから、アフリカでデータを取得し、実証分析を始める予定である。
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Causes of Carryover |
発表予定だった国際学会と国際ワークショップが、コロナウイルス感染症の蔓延のため、2021年度もすべて対面キャンセルでオンライン参加か、延期となったため。また、開催を計画していた日仏国際ワークショップも時期的に難しく取りやめせざるを得なかったため。 引き続き国際学会の参加は難しいと思われるため、アフリカ諸国の株価など、最近の金融データ(国際機関提供ではない民間データ)の購入や、計量ソフトのアップグレード/新規購入を検討する予定である。
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Research Products
(3 results)