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2020 Fiscal Year Research-status Report

女性の起業におけるやり甲斐、生き甲斐、働き甲斐と政策的支援のあり方に関する研究

Research Project

Project/Area Number 19K01810
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

鹿住 倫世  専修大学, 商学部, 教授 (00349193)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 徳行  武蔵大学, 経済学部, 教授 (60366838)
河合 憲史  上智大学, 経済学部, 准教授 (20867478)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords女性起業家 / 起業家活動 / やり甲斐 / 生き甲斐 / 働き甲斐 / 創業支援政策
Outline of Annual Research Achievements

2020年度は、女性起業家が起業家活動において、心理的に充実感を感じ、積極的に事業に取り組み、その結果事業規模を拡大しているという関係性を確認するため、2017年に実施した女性起業家に対するアンケート調査(308サンプル)の再集計、分析を行った。その結果、女性の起業家活動に対する社会的正当性が高いほど、女性の起業家活動に対する自己効力感(Self-efficacy)が高く、忍耐力が高いという結果を得た。この研究成果は学術論文にまとめ、公表した(Kawai & Kazumi(2021) 'Female entrepreneurs' cognitive attributes and venture growth in Japan: the moderating role of perceived social legitimacy', "International Journal of Gender and Entrepreneurship", Early Cite(Published on 21st January 2021))。
また、女性起業家を取り巻く環境変化、特に新型コロナウィルス感染症の感染拡大が起業家活動やそのやり甲斐、働き甲斐、生き甲斐に与える影響について把握するため、女性起業家5名に対するインタビュー調査を行った。特に、ICTの活用と新型コロナウィルス感染症拡大の関係に注視した。この成果は、2021年3月9日に、イラン女性家族省と公益財団法人笹川平和財団が共催で開催した国際ワークショップ"Economic Empowerment of Women through ICT in Iran and Japan"において、鹿住倫世より報告を行った。
2020年度末には、2021年度に実施する女性起業家に対するアンケート調査票の設計を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年度は、女性起業家に対するアンケート調査を実施する予定であったが、新型コロナウィルス感染症の感染拡大により、国内外の女性起業家に対するインタビュー調査を実施することが困難であった。そのため、2020年度は、関連する分野の先行研究の収集、レビューおよび過去に実施した女性起業家に対するアンケート調査データの再集計、分析を中心に研究を進めることとした。2021年2月~3月には、ようやく国内の既知の女性起業家数名に、Zoomなどのオンライン会議システムを使用して、インタビュー調査を実施することができた。先行研究のレビューおよびインタビュー調査の結果に基づき、国内向けのアンケート調査票の設計までは実施することができた。
しかし、新型コロナウィルス感染症の世界的な蔓延により、海外渡航は不可能となり、当初予定していた海外の女性起業家へのインタビュー調査およびアンケート調査は、実施が困難となった。2021年度において、新型コロナウィルス感染症が収束した場合には、海外の女性起業家への現地インタビュー調査を実施し、アンケート調査票の英訳、現地語訳を実施するとともに、アンケート調査を実施する予定である。
また、海外の研究者との意見交換のため、いくつかの国際学会への参加および研究報告も予定していたが、こちらもオンラインでの開催がほとんどであり、近い研究分野の研究者と1対1でディスカッションする機会も少なく、データの分析モデルの構築などにおいて、より良い知見を得る好機を失っている。このことが、調査票の設計等の遅れに影響を与えている面もある。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は、日本の女性起業家(および対象群として男性起業家)に対して、起業家活動に対する新型コロナウィルス感染症拡大の影響や、ICTの活用と社会ネットワーク、それらが起業家の自信や忍耐力、復元力(レジリエンス)にどのような影響を与えるか、満足感や安心、やり甲斐と事業成果について、アンケート調査を実施する。すでに調査票の設計は終了しており、調査の実施についてウェブ調査会社との打ち合わせも行っている。2021年6月初旬には調査を実施し、データを収集する予定である。
次に収集したデータを分析し、仮説の検証を行う。女性起業家の心理的満足度や安定感が、急激な環境変化(新型コロナウィルス感染症の拡大)への対応にどのような影響を与え、起業家活動による事業成果にどのように関係するのかを明らかにする。
さらに、分析結果の考察に資するため、女性起業家へのインタビュー調査を行う。新型コロナウィルス感染症が収束しない場合、スノーボール方式によりインタビュイーを紹介してもらう。調査方法は、Zoom等のオンライン会議システムを活用する。この方法は、予め調査対象者の連絡先を知らないとできないため、新型コロナウィルス感染症の拡大により、会議やイベント等で調査対象者と知り合う機会が制限されると、インタビュイーの獲得が大変困難になる。そのため、既知の女性起業家から、インタビュー調査への協力者を紹介してもらうといったスノーボール方式で調査対象者を確保する必要がある。

Causes of Carryover

2020年度は、予定していた海外現地調査とアンケート調査が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。2021年度には、国内アンケート調査を6月初旬に実施する予定である。また、新型コロナウィルス感染症の蔓延が収束した場合には、海外調査を含め、現地インタビュー調査を実施する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] Female entrepreneurs’ cognitive attributes and venture growth in Japan: the moderating role of perceived social legitimacy2021

    • Author(s)
      Kawai Norifumi、Kazumi Tomoyo
    • Journal Title

      International Journal of Gender and Entrepreneurship

      Volume: ahead-of-print Pages: 1-29

    • DOI

      10.1108/IJGE-05-2020-0063

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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