2020 Fiscal Year Research-status Report
日本の地域企業における戦略的フィランソロピー・モデルの探求
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19K01816
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
小山 嚴也 関東学院大学, 経営学部, 教授 (60288347)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 戦略的フィランソロピー / 地域企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「日本の地域企業における戦略的フィランソロピーの新たなモデル」の構築を目的とするものである。 2020年度は、まず、日本経営倫理学会第28 回研究発表大会において、「地域企業における戦略とフィランソロピー」 というテーマで報告を行った(オンライン)。この研究では、地域企業に特化した戦略的フィランソロピーのモデル構築に向けて、先進事例を分析することで地域企業の戦略的フィランソロピーの1つの成功パターンを探索的に提示していくことを目的とした。具体的には、地域企業の戦略的なフィランソロピーへの取り組みとして福島県いわき市の株式会社磐城高箸の事例を取り上げ、その活動を分析した。先進事例である磐城高箸のフィランソロピーの分析により、地域課題解決のために地元産の原材料を用いて高付加価値製品を製造するビジネスモデルの場合、フィランソロピーの目的をブランディングと結びつけることで戦略的な取り組みとすることができることが示された。他方で、本研究は、単一の事例に基づくものであるため一般化には一定の限界があることが示された。したがって、他の地域企業の先進事例も検討することで、いくつかのパターンを提示していくことが今後の課題とされた。 他方で、新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していたヒアリング調査は中止した。そのため、先行研究、具体的には国内外の戦略的フィランソロピーおよびコーズ・リレーテッド・マーケティングに関する文献の渉猟と検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響でヒアリング調査が実施できないため。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度についても、新型コロナウイルス感染症の影響により研究計画は大きく変更せざるを得ないことが想定される。そのような場合には、文献調査、研究者とのメール等での意見交換、論文執筆を中心に研究を進める。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響でヒアリング調査が実施できなかったため、調査のための旅費を使用しなかった。 未使用額については、2020年度の調査中止に伴い追加で必要となった関連書籍購入のための費用、また追加のヒアリング調査のための費用として、2021年度に使用する予定である。
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