2019 Fiscal Year Research-status Report
A study about the management for facilitating cross-sectoral collaborations toward promotion of regional industries
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19K01817
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
川端 勇樹 中京大学, 経営学部, 教授 (00614702)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 組織間連携 / 自己組織化 / ドイツ / 医療機器 / 地域新産業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では研究テーマ「競争力のある地域新産業の振興に向け、異分野間の自己組織的な組織間連携を促進するためのマネジメントを、いかなる体制・能力を備え、どのように推進するか」の探求のため3つの問いを立てている。 2019年度においては、本科研採択前より進めていた「問1 競争力のある地域新産業の振興に向け、異分野間の自己組織的な組織間連携の成立を促進させるために、地域にいかなる体制を誰によってどのように構築するか?」について地域産業の振興に向けた地域システムの構築に関連する先行研究のレビューと概念モデル構築をしたうえで、ドイツ3州のケーススタディについて国際学会で発表した論文をジャーナルに投稿し、査読を経て採択された。また、同内容について研究会における招待講演も実施した。 さらに、「問2 異分野間の自己組織的な組織間連携の成立へのプロセスはいかなるのもので、その促進のためのマネジメントは、誰が・どのように推進するか?」については問1と同様に、「初期条件」「場」「創発的な相互作用」に着眼した概念モデルを構築し、その理論基盤を基に11月にドイツにおける現地調査を実施したえでケーススタディ完成させた。同成果は、年度末に開催された国際学会において学会発表をしてプロシーディングスに掲載されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で説明した通り、本研究は本科研の採択前より調査等を始めており、上述問1については年度初めに研究成果を出すことができた。また、問2についても必要な現地調査を年度中に実施することができ、国際学会への発表およびプロシーディングスへの掲載を果たしている。さらに今年度に入り、同論文を査読付きジャーナルに投稿している状態である。 したがって、3年の期間のうちで、3つの問いについて2つまでについては一定の成果を得ており、当初の計画よりも研究が進展していると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては、問2の投稿論文の査読者とのやりとりを通して採択にむけた論文の完成を目指すことが一つ挙げられる。 次に、3つの問いのうちの最後である「問3(異分野間連携の推進のための)マネジメントを推進する運営体に求められる体制・能力はどのようなものか?」については、現在関連する先行研究をレビューしており、秋から冬を目途に理論構築に向けた一定の成果を出すことを目的としている。 さらに、同問いに関連してドイツの現地調査を秋を目途に実施したいが、新型コロナの影響により確実な予定が現時点で立てることが難しく、調査時期の延長等も視野に入れた研究推進を検討する必要がある。
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Causes of Carryover |
年度末に参加した国際学会が、新型コロナの影響によりZoomを使用した遠隔カンファレンスとなった。これにより、使用予定であった交通費およびホテル滞在費をキャンセルしたことにより次年度使用額が生じた。 これは、今後の現地調査および学会発表の旅費等に充てる予定であるが、出張については現況を鑑みると確実な計画を立てることは困難であると認識している。
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