事業内容や企業文化がコーポレート・ガバナンス構造に与える影響に関する実証研究

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K01821
• Research Institution: Ritsumeikan University
• Principal Investigator: 松村 勝弘 立命館大学, OIC総合研究機構, 上席研究員 (40066733)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 篠田 朝也 北海道大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (50378428) ; 田中 伸 滋慶医療科学大学院大学, 医療管理学研究科, 准教授 (60413556) ; 飛田 努 福岡大学, 商学部, 准教授 (60435154)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2022-03-31
• Keywords: ファミリービジネス / コーポレートガバナンス / マネジメント・コントロール・システム / 経営理念 / 日本的経営 / ステークホルダー

Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は，コーポレート・ガバナンスを，経営戦略等を含む企業行動や経営理念等に代表される企業文化のあり様によって構築されるものと捉え，どのような企業行動や企業文化を有する企業が，いかなるコーポレート・ガバナンス体制を構築しようとするのかについて実証的に検討しようと試みるものである。本研究では，企業は自らの経営目的を達成し，企業価値を高めるとともに，企業行動を自ら律するために，法規制上認められている範囲で適切なコーポレート・ガバナンス体制を構築しているとの仮説を設定し，先行研究で想定されているモデル（コーポレート・ガバナンスが企業行動や経営成果に影響を与える）とは逆の因果関係を想定していることが特徴的である。
2020年度は新型コロナウイルス蔓延のため自粛しなければならず、本研究ではインタビューを中心に進めてきているので、インタビューができず、また、コロナ自粛のため遠方に離れているメンバーによる研究会を開催することができず、研究はあまり進んでいない。やむを得ず、各メンバーによる個別の研究が中心とならざるを得なかった。研究代表者である松村勝弘においては、その所属しているファミリービジネス研究会も中止や延期が相次いだがなんとか開かれた数回の研究会に参加することができた。とりわけ、2021年3月18日ようやく開催さらたファミリービジネス研究会において飯田グループ飯田豊彦氏による「三世代目経営者に求められるもの～事業承継とイノベーション～」など、極めて興味深いものであった。2020年3月に行った、奄美開運酒造渡義彦氏へのインタビューなどとあわせ、ファミリービジネスのガバナンスや管理の実態が、さらに明らかになると考えている。
また各メンバーにおいても個別にインタビューを行ったりしたが、われわれの研究としてまとまったものは出せていない。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス蔓延の蔓延により、インタビュー調査ができていないだけでなく、メンバーが研究会で集まって議論するなどの研究ができていないからである。

Strategy for Future Research Activity

2021年度は最終年度に当たるため、コロナウイルス蔓延のなかではあるが、メールやズームによる研究会、さらにはインタビューも徐々に行いつつ、研究に進展を図りたい。今回のコロナウイルス蔓延の影響による遅延のため、本当はもう1年延長して研究をまとめたいところである。

Causes of Carryover

2020年度のコロナウイルス蔓延でインタビューを自粛せざるを得なかった。2021年度には精力的にこれを行いたい。