2021 Fiscal Year Research-status Report
事業内容や企業文化がコーポレート・ガバナンス構造に与える影響に関する実証研究
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19K01821
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
松村 勝弘 立命館大学, OIC総合研究機構, 上席研究員 (40066733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 朝也 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (50378428)
田中 伸 滋慶医療科学大学, 医療管理学研究科, 准教授 (60413556)
飛田 努 福岡大学, 商学部, 准教授 (60435154)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ファミリービジネス / コーポレートガバナンス / マネジメント・コントロール・システム / 経営理念 / 日本的経営 / ステークホルダー |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍により、インタビューが実施できず、ズームでの研究打ち合わせと2022年に入ってから1回リアルの打ち合わせは行った。そして、ズームでのインタビューを受けて頂いた、ストライクの岡田様へのインタビューにより、ファミリービジネスのガバナンスと事業承継の問題について、お話を伺った。 中小企業の事業承継で後継者がいない場合、事業をM&Aで売却することが多いが、ストライクはそのようなM&Aの仲介を行っている会社であり、岡田様へのインタビューにより、多くの話を聞くことができた。予想どおり、全案件のうち中小企業の割合が多く、かつ買い手は上場企業であることが多いことを確認できた。かつ、55%程度が事業承継であるという。M&A失敗の理由を聞くと、それはPMI(ポスト・マージャー・インテグレーション)の失敗による、例えば被買収会社のキーマンが退職してしまう場合がそうだ、などの興味深い話を聞くことができた。 2021年11月6日に行われた日本財務管理学会秋季全国大会において、メンバーの田中伸が「病院のM&Aにおけるマネジメント・コントロールの問題(コスト戦略とPMIを手掛かりに)」という表題の研究発表を行った。ここではファミリービジネスである病院のM&Aにおいて、PMIすなわち統合後のマネジメントがM&Aの成功において重要であることを事例を挙げて報告し、参加者からの意見を得ることができた。 また、研究代表者である松村は「ファミリービジネス研究会」に参加して、研究報告を参考に研究を進めているが、これもコロナのため必ずしも十分に研究会も行われていないが、いくつかの知見を得ることができている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍で、予定していたインタビューが十分に行えていない。その結果もあって、延長申請をした。今年度に一部予定も変更して、できるだけ当初の目標に沿った形で研究を完成させたい。
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Strategy for Future Research Activity |
この3年のうち、初年度にインタビューができただけで、2年目、3年目には十分なインタビューができなかったので、期限を延長して、改めてインタビューや学会報告をして研究者からの意見を聞くなどして、さらには、研究スタイルについても、考え直せるところは考え直して、ファミリービジネスのガバナンス問題を深めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ禍でインタビュー調査が十分行えなかったために、旅費執行ができなかった。また、学会報告もズームで済ませられたため、学会参加旅費が執行できなかった。
--- 今年度は、できなかったインタビュー調査のための出張旅費や学会での成果報告や意見聴取のための旅費の執行などを計画している。
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