2022 Fiscal Year Research-status Report
事業内容や企業文化がコーポレート・ガバナンス構造に与える影響に関する実証研究
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19K01821
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
松村 勝弘 立命館大学, OIC総合研究機構, 上席研究員 (40066733)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠田 朝也 岐阜大学, 社会システム経営学環, 教授 (50378428)
田中 伸 滋慶医療科学大学, 医療管理学研究科, 准教授 (60413556)
飛田 努 福岡大学, 商学部, 准教授 (60435154)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ファミリービジネス / コーポレートガバナンス / 事業承継 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、ようやく下記のようなインタビューを行うことができた。 ①2022年11月17日午後3時~5時、大阪府八尾市の木村石鹸において、代表取締役社長木村祥一郎氏に対して行ったが、当社社長は初代の父親から2代別の人が社長を引き継ぎ当代は4代目として後継している。こういうかたちのガバナンスもあり得ることを知ることができた。②2022年11月21日午後2時~午後4時、大分県宇佐市三和酒類において、代表取締役副社長西和紀氏および取締役山田圭一氏に対して行った。三和酒類が4家の酒蔵が合併してできたことから、その4家代表と従業員代表を加えた体制で取締役会を構成している。こういうガバナンスの体制のあることを知ることができた。③2023年3月2日午後1時半~3時半 京都市伏見区北側本家代表取締役社長北川幸宏氏に対して行った。当社は江戸時代創業の老舗酒蔵ということもあって、当代は14代目であるが、祖父は末子であって、当社の株式は長男家計と私の家計がそれぞれ50%所有するという体制であるという。こういうガバナンスの体制であった。 このほかでも、メンバー間でズームでの打ち合わせを行ったりして情報交換をしているが、上記インタビューからわかるように、ファミリービジネスのガバナンスがきわめて多様であることからわかる。これは上場企業のコーポレートガバナンスとはかなり異なっているのは明らかである。 これ以外にも、ファミリービジネス研究会報告の花街でのガバナンスの形態は、とりわけ特殊であることがわかる。上場企業のガバナンスとファミリビジネスのガバナンスはきわめて異なっているが、実は、上場企業の場合でも十把一絡げにコーポレートガバナンスという言葉でくくれるのかどうか、これはいっそう検討を深める必要がある。 、
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
年度後半になって、ようやく、コロナの流行も落ち着いてきたので、インタビューを再開することができたことにより、研究は進み始めた。ただし、メンバーの多忙さもあって、全員が集まって議論する時間が十分とれず、各人の研究の進展により、これらをまとめる段階にある。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度を、最終年度と位置づけて、これまでの研究の遅れを取り戻し、研究をまとめ、学会発表を行ったり、報告論文をまとめたいと考えている。
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Causes of Carryover |
昨年度前半は、コロナ禍によりインタビューが、必ずしも十分に行うことができず、かつ、学会もズーム開催が多かったので、それへの参加もできず、旅費の執行が、十分できなかった。今年度は、インタビューや学会参加・報告での旅費執行を行う予定である。
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