2023 Fiscal Year Annual Research Report
Entrepreneurship and local cooperation in craft industry for sustainable society
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19K01826
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Research Institution | Komazawa University |
Principal Investigator |
大田 康博 駒澤大学, 経営学部, 教授 (90299321)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 中小企業 / テキスタイル産業 / 産地 / 協働 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には、学会での招待講演を行い、研究代表者自らが実践しているテキスタイル産業の地域間コミュニティ形成に関する論文を発表した。前者では、衣生活の持続可能性と中小企業の存続・発展がどのように関連しているのかを述べた。後者では、テキスタイル産業における地域間コミュニティづくりの経験を記述した。地域間連携の意義を明確にすることで、ローカルな企業間協働の意義と限界が明確になった。 研究期間全体の研究成果は、主に次の三点である。第一に、持続可能性の観点から、クラフト分野における企業家活動の課題と意義を検討した。クラフトがどのようにして環境・社会・経済の持続可能性を同時に実現できるのかを、天然染色工房の事例から明らかにした。 第二に、刷り込み研究の観点からクラフト分野における企業家活動の過程を検討した。クラフト企業では、存続・発展の過程で何が残され、何が変わったのか、そのプロセスはどのようにして生じたのか、について十分な検討が行われてこなかった。本研究では、「刷り込み」の分析枠組みを用いて久留米絣織元の事例を分析し、その結果を2024年7月に開催されるEuropean Group for Organization Studies Colloquiumで報告する。 第三に、山梨・福岡などを対象に、クラフト分野におけるローカルな企業間協働に関する事例調査を行った。その成果の一部は、2024年9月に開催される日本中小企業学会で報告予定である。また、研究代表者が実践する地域間コミュニティづくりのアクションリサーチ的な論文は、ローカルな企業間協働の意義と限界を裏面から照射するものである。 以上の成果により、持続可能性および組織論(刷り込み)の観点からクラフト分野の企業家活動を検討する枠組みを構築するための一歩を踏み出すことができた。また、ローカルな企業間協働の意義と限界の解明の準備も進みつつある。
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Research Products
(2 results)