2021 Fiscal Year Research-status Report
アジア新興企業の先進国企業に対するキャッチアップにかかる実証研究
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19K01871
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
赤羽 淳 中央大学, 経済学部, 教授 (30636486)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 隆一郎 多摩大学, 総合研究所, 客員教授 (70438076)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 新興国企業 / キャッチアップ / 自動車産業 / 鴻海 / 台湾 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、新興国企業のキャッチアップについて焦点をあてることを当初は予定していた。しかしながら、2020年度からコロナ禍が始まり、本研究の主たる研究方法である海外調査、フィールドワークが全くできない状況に陥り、研究の焦点を変更せざるを得ない状況に陥った。以上の状況を踏まえて、2021年度は主に以下の3点に取り組んだ。 (1)海外調査を必要としない定量的データ分析を主体する研究具体的には世界主要自動車メーカーのグローバルマーケティング戦略を定量的に分析する研究を実施した。対象となる自動車メーカーには、新興国ブランドも含んでおり、研究プロジェクトの問題意識に通底する研究を行った。 (2)台湾の鴻海集団のキャッチアップ戦略 こちらは2020年度より取り組んでいる研究であり、2021年度は査読付き学会誌への掲載に向けた仕上げの年度と位置付けられた。こちらは、無事にアジア政経学会の『アジア研究』への掲載が決定した。 (3)自動車産業におけるパラダイム変化と日本自動車企業の戦略転換 こちらは、新興国企業のキャッチアップに対し、先進国企業がどのように対応するか、という文脈の研究で、やはり本研究プロジェクトの問題意識に通底する内容である。2021年度から本格的に取り組み始め、2022年度に学会発表を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(1)海外調査を必要としない定量的データ分析を主体する研究 本研究に関しては、2021年度中に第94回日本経営学会全国大会で学会発表を行い、同年10月には、中央大学経済学部の紀要に論文を掲載した。 (2)台湾の鴻海集団のキャッチアップ戦略 こちらの研究は、先述のとおり、アジア政経学会の『アジア研究』への掲載が決定した。2022年度4月に発行の見通しである。 (3)自動車産業におけるパラダイム変化と日本自動車企業の戦略転換 こちらは、2022年度6月11日(土)に開催予定の第60回産業学会全国大会にて研究成果の一部を発表予定である。発表タイトルは、「変革期を迎えた自動車産業におけるビジネスモデルの転換-トヨタ自動車の事例を通じて-」である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は主に(3)自動車産業におけるパラダイム変化と日本自動車企業の戦略転換の研究を継続していく予定である。今年度中は、キャッチアップを受ける先進国企業のトヨタ自動車の事例分析を実施する予定である。次年度以降は、自動車産業における新興国企業の分析に研究の枠組みを拡大する。当面の対象は、台湾の鴻海とする予定である。
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Causes of Carryover |
2021年度は当初実施予定していた海外調査はコロナ禍の影響で実施できなかった。2022年度は海外調査も可能になる見通しなので、経費は主に海外調査で使用する予定である。
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Research Products
(2 results)