2019 Fiscal Year Research-status Report
航空宇宙産業の発展における中小企業の役割に関する国際比較研究
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19K01886
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
竹之内 玲子 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (30409627)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 航空機産業 / 宇宙産業 / 後発国 / 国際比較 / 中小企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では全研究期間を通じ、航空機産業と宇宙産業の発展における中小企業の役割に着目し、航空宇宙産業においては後発国である日本、カナダ、ブラジル、中国、インドのグローバル・イノベーションに関する国際比較研究を行う。本研究の目的は、両産業を統合的に研究し、中小企業の役割についての国際比較を行うことで、先発国の同産業と比較しつつ、後発国における新たな成長メカニズムの解明を行うことにある。 今年度は、航空宇宙産業に関する文献や、中小企業と産業発展に関する文献、グローバル・イノベーションに関する文献レビューを行った。また、日本国内の航空宇宙関連企業にインタビュー調査を実施した。しかし、海外の航空宇宙関連企業への調査は、新型コロナウィルス感染症の影響で、渡航が中止となったため研究計画を変更せざるを得なかった。一部の調査は行えなかったものの、学会報告や論文のなかでその成果の一部を報告した。 今年度の研究からみえてきたことは、航空宇宙関連産業のプロジェクトにおいては、技術開発だけでなく、国際認証の取得を踏まえた取り組みが初期段階から必要であるが、資金や人材などの面で問題を抱えている企業が多いことが分かった。この点に関しては以前から多くの研究でも指摘されていたことではあるが、状況は大きくは改善されていないことが明らかになった。今後は、国際認証取得と各国政府の役割、各国の認証取得の取組状況の比較も行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度は、海外の航空宇宙関連企業へのインタビュー調査を、2月から3月にかけて予定していたが、新型コロナウィルス感染症の影響で渡航が中止になった。そのため、研究計画を一部変更せざるを得なかった。各国の航空宇宙産業に関する文献調査や国内調査は行うことができたが、海外でのインタビュー調査は当初の予定より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の航空宇宙産業について十分に調査が行えなかったので、今後さらに研究を進める予定である。しかし、次年度も新型コロナウィルス感染症の影響は続くことも予想されるため、対面によらない調査方法などを検討する必要がある。 文献研究は引き続き行い、既存研究を体系化し、新たな理論フレームワークを構築する。また、学会や研究会などで研究成果を報告し、研究者や実務家からのフィードバックを得るようにする。そのことでフレームワークの精緻化が図られる。
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Causes of Carryover |
今年度は、新型コロナウィルス感染症の影響で、当初予定していた海外調査を実施できなかった。海外調査を延期したため、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(3 results)
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[Book] 多国籍企業の世界史2019
Author(s)
ロバート・フィッツジェラルド (著),川邉信雄,小林啓志,竹之内玲子,竹内竜介(翻訳)
Total Pages
588
Publisher
早稲田大学出版部
ISBN
978-4657190192