2021 Fiscal Year Research-status Report
航空宇宙産業の発展における中小企業の役割に関する国際比較研究
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19K01886
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
竹之内 玲子 成城大学, 社会イノベーション学部, 教授 (30409627)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 航空機産業 / 宇宙産業 / 後発国 / 国際比較 / 中小企業 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、航空宇宙産業の発展における中小企業の役割を明らかにすることである。本研究に着手した2019年と比較すると、航空宇宙産業を取り巻く環境は大きく変化した。新型コロナウイルス感染症の拡大により、航空旅客の需要が激減し、旅客機の引渡し延期やキャンセルなどが相次いだ。航空機産業に携わる中小企業の多くは、機体メーカーに部品を供給しているが、減産が続き厳しい状況に置かれている。 宇宙産業においても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響でプログラムが一時中断し、素材や部品の製造開発、ソフトウェアの開発などに携わる中小企業に影響が広がった。その後も、一部プログラムの延期も見られたが、各国でロケット等の開発や打ち上げは継続している。日本でもH-IIAロケットやイプシロンロケットの打ち上げに成功している。ブラジルは2021年2月に地球観測衛星の打ち上げに成功し、インドは2022年2月に人工衛星の打ち上げに成功した。中国では国有企業によるロケット打ち上げだけでなく、ベンチャー企業によるロケットの垂直離着陸にも成功している。 当初の予定では2020年度にインド、ブラジル、中国、カナダの関係機関にインタビュー調査を行う予定であったが、新型コロナウイルス感染症の蔓延により、海外への渡航が難しかったため、海外調査を1年延期した。しかし、その後も同感染症は収束せず、2021年度も海外でのインタビュー調査は行えなかった。そのため、訪問を予定していた機関に関する情報収集を進めたり、文献整理を行ったりした。また、昨年度に続き、航空機産業の調査委員会に参加し、各国の航空機産業について最新の情報を得ることができた。当該委員会において、委員の方々や参画団体の方々と議論することにより、航空宇宙産業の発展にとって重要な事柄が整理できた。今年度も海外調査を実施することはできなかったが、国内外の学会で研究報告を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響により、研究計画が当初の予定通り進まなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
国内で行うことができた調査に基づいて、学会報告や論文の作成に取り組む予定である。今年度海外渡航できる場合は、海外の関係機関にインタビュー調査を行う。海外渡航できなかった場合は、海外とオンラインによるインタビュー調査も検討したい。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、海外への渡航が難しく関係機関へのインタビュー調査を行えなかった。そのため海外調査を次年度に持ち越すことになり、次年度使用額が生じた。
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Research Products
(6 results)