2020 Fiscal Year Research-status Report
企業グループの複雑性・多様性に関する包括的実証研究
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19K01915
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大坪 稔 九州大学, 経済学研究院, 教授 (90325556)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 純粋持株会社 / 上場子会社 / 完全子会社 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、組織として企業グループの複雑性がなぜグループごとに著しく異なるのか、すなわち日本では企業グループの多様性がなぜみられるのか、について実証的に明らかにすることにある。現代の大企業のほとんどが子会社や関連会社(以下、総称して関係会社と呼ぶ)を有し、企業グループとして存在している。しかしながら、関係会社の数だけに着目した場合でも、その数は企業グループごとに著しく異なる。親会社―関係会社間から構成される企業グループを一つの組織と捉えた場合、この組織には多様性があり、組織ごとに複雑性が著しく異なっているのである。 2020年度は、2019年度に経営史学会の学会誌「経営史学」に掲載された論文をもとに純粋持株会社の経済的機能に関する実証研究を進め、その結果を他の研究者と共同でまとめ、共著として『日本の持株会社 ―解禁20年後の景色―』を有斐閣より出版した。同書は、純粋持株会社を研究する複数の研究者によって多角的・網羅的に純粋持株会社に関する研究を著書としてまとめたものである。親会社を純粋持株会社とする組織再編を実施する企業が、どのような属性を有し、組織再編後は企業経営及びパフォーマンスがどのように変化したのか、について実証的に明らかにしている。 さらに、純粋持株会社や上場子会社・完全子会社化などの組織再編に関係するリストラクチャリングをまとめ、単著として出版する準備を行った。なお、同書は来年度に出版予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
純粋持株会社に関する研究は進んでいるものの、新型コロナの影響により、当初予定していた調査などが十分に行うことができず、そのことが予定より遅れる原因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後については、現在進めている純粋持株会社や上場子会社・完全子会社化などの組織再編に関係するリストラクチャリングをまとめ、単著として出版する予定である。同時に、長期間わたって、日本企業が親会社を頂点とする企業グループをどのように変化させてきたのか、その変化に影響を与えた要因について実証分析を進める予定である。ただし、調査については、新型コロナの終息度合いに大きく影響を受けざるを得ないと思われる。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナの影響により、予定していた調査などがほとんど実施することができなったため、次年度使用額が生じている。次年度(2021年度)に新型コロナが終息するのであれば、予定していた調査を実施する予定である。
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Research Products
(1 results)