2021 Fiscal Year Annual Research Report
Research on organizational behavior for organization development with a narrative approach
Project/Area Number |
19K01917
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
吉永 崇史 横浜市立大学, 国際商学部, 准教授 (40467121)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 組織開発 / 組織行動 / ナラティブ / 対話 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ナラティブ・アプローチに基づく組織開発に求められる組織行動とは何かについて明らかにすることである。近年のICT(情報通信技術)やAI(人口知能)技術の著しい発展や、急速に進むグローバル化において、組織が長期的な持続を図ろうとするためには、絶え間ない組織開発が不可欠である。本研究では、不確実性の中からイノベーションを実現するための組織開発に求められる組織行動について実証的に明らかにする。本研究の実績は以下の通りである。 1. 神奈川県内の病院組織を対象としたナラティブ・アプローチに基づく組織開発のアクション・リサーチを実施し、本研究の問いに対する答えとして、組織行動としての「対話のファシリテーション」を示唆した。2021年度は研究参加者11名にインタビュー調査を実施した。今後、本調査結果を分析して更なる知見を得る必要がある。 2. 鳥取県智頭町をフィールドとした、対話型コミュニティ開発のアクション・リサーチの意義と課題について明らかにした。 3. 横浜で働く/生活するメンバーが、組織やセクターの枠を越えて「イノベーション都市・横浜」の未来を創る、対話型・継続型・実践型のまちづくりプロジェクト「横浜をつなげる30人」を立ち上げ、計2期実施した(芦澤美智子横浜市立大学准教授との協働)。2021年度に実施した第2期「横浜をつなげる30人」では33名が参加し、継続的な対話により地域課題に向き合う6つのチームが立ち上がり、活動している。今後、コミュニティとしての「横浜をつなげる30人」開発のための参加メンバーによる組織行動について解明していく必要がある。 4. 2021年度に横浜市立大学吉永ゼミでの対話型組織開発について国際会議にて報告を行い、組織内での継続的な対話によって対話的態度が各メンバーの実践に埋め込まれることで、各々の自律性が保たれる可能性について考察した。
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