2022 Fiscal Year Annual Research Report
創造的成果の予兆となる組織メンバーの日常的ネットワーキング行動の探求
Project/Area Number |
19K01923
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
永山 晋 一橋大学, 大学院ソーシャル・データサイエンス研究科, 准教授 (10639313)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 創造性 / 日常行動 / 多拠点勤務 / ウェルビーイング / 能動的推論 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(2022年度)は以下の3つの研究を行った。一つは、 人々の日常的行動と概念、ウェルビーイングの関係を明らかにするため、能動的推論フレームワークの観点から主観的ウェルビーイングの数理モデルを提案した研究である。このフレームワークは、ウェルビーイングの個人差や文化圏による感情的対処の違いを説明する可能性がある。もう一つは、COVID-19による働き方の変化を受け、オフィス、自宅、サードプレイスといった、日常的に働く場所の数や場所の組み合わせが、就業者の創造性、ウェルビーイング、エンゲージメントにどのように影響するかを調査した研究である。サーベイから得たデータを分析した結果、多拠点勤務が従業員のエンゲージメント、創造性、ウェルビーイングに正の影響を与えることが明らかなり、部分的ではあるが、多拠点勤務は場所の特徴のギャップおよび非業務活動の割合の増大が媒介し、創造性に影響を与えることが示唆された。本研究は、現在、国際学会誌に投稿中である。 4年間の研究活動によって、就業者の日常行動としての仕事の拠点構成やそれに伴う「移動」が創造性に与える重要な影響について示唆を得た。また、そのような人々の日常行動がいかに「概念」による予測で成立しているか、その概念がどのように変化するかを考察した。さらに、能動的推論フレームワークを用い、日常行動と深く関係しているウェルビーイングを説明する仮説を提案した。これらの研究過程で、機械学習を用いた研究アプローチの適用方法も整理した。
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[Journal Article] A computational neuroscience perspective on subjective wellbeing within the active inference framework2022
Author(s)
Smith, R., Varshney, L. R., Nagayama, S., Kazama, M., Kitagawa, T., Managi, S., & Ishikawa, Y.
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Journal Title
International Journal of Wellbeing
Volume: 12
Pages: 102-131
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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