2020 Fiscal Year Research-status Report
ASEAN市場における日独自動車部品メガサプライヤーの国際調達の比較研究
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19K01930
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
佐伯 靖雄 関西大学, 商学部, 准教授 (60580389)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 自動車部品メガ・サプライヤー / ASEAN |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は年度初めより新型コロナの感染拡大があり,研究活動に必須となる国内外の企業調査は全面的に中止とせざるを得なかった。そのため,過年度のASEAN調査内容や二次資料を用いた研究に移行した。実績としては大きく2点ある。1つ目は,自動車部品メガ・サプライヤーのASEAN事業展開について,日本のメガ・サプライヤーの筆頭格であるデンソーの事例研究を進めたことである。この研究は過年度の海外調査の記録を最大限に活かした成果物である。本研究の目的は,自動車部品メガ・サプライヤーであるデンソーのASEAN事業戦略を分析対象とし,とりわけ国際生産分業と現地調達の諸特徴を明らかにすることであった。そしてその作業を通じて,同社ASEAN事業の相対化と進出先国での調達論理の解明を目指すことであった。2つ目は,メガ・サプライヤーの事業動向を左右する,自動車の電動化について二次資料をもとに研究を深めたことである。具体的には,電気自動車の世界最大企業に成長したテスラの事業戦略を同社の諸局面から分析することで,メガ・サプライヤーの今後の方向性を検討した。しかしながら科研費応募時点で想定していた海外事業拠点の調査は停滞したままのため,2021年度以降に挽回が必要である。2021年度もコロナ禍の影響が甚大のままである場合,研究期間の延長も含めて計画を再考することも考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナの世界的な感染拡大により,ASEAN各国の調査が完全に止まったままである。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度前半は,過年度同様に二次資料をもとに先行研究の検討やデータ類の整理を進め,感染状況の沈静が見られた場合は,速やかに国内外の企業調査を再開する。しかしながら現時点での見とおしは不透明であるため,研究期間の延長も選択肢に入れて検討しておく。
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Causes of Carryover |
新型コロナの感染拡大により予定していた企業調査が全て中断したため。 具体的には,自動車部品メガ・サプライヤーの国内外拠点への訪問(海外調査対象国はタイ,ベトナム),取引先である大手完成車企業への訪問を中心に,関連する経済産業省等の官公庁,予備調査,追跡調査等を含め20件程度の調査出張を予定していた。
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