2021 Fiscal Year Research-status Report
企業アカウントの運用とブランド・アカウント・パーソナリティの形成に関する実証研究
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19K01939
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
水越 康介 東京都立大学, 経営学研究科, 教授 (60404951)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | マーケティング / ソーシャルメディア / 企業アカウント |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ソーシャルメディア上の企業アカウントの運用とブランド・アカウント・パーソナリティ(BAP)の形成に関する実証的調査を行う。これまでの ソーシャルメディアに関するマーケティング研究では、しばしば企業アカウントの運用が企業のブランド・ロイヤリティやブランド・パーソナリティに与える直 接的な影響が考察されてきた。しかしながら、今日多くのソーシャルメディア上の企業アカウントは、例えばゆる系などと表現される通り、それぞれのアカウン ト自体に「人格」が形成されており、その人格や個性を経由してブランド成果がもたらされることが予想される。あわせて、こうした人格はユーザーとのインタ ラクションによって形成・維持されている可能性があり、インタラクションのダイナミズムを考慮する必要があると考えられる。そこで本研究では、アカウント に形成される人格をブランド・パーソナリティ尺度を応用しBAPとして捉えることで、企業アカウントの運用とブランド成果の直接的な結びつきを批判的に捉え 直す。この試み は、ソーシャルメディアに関するマーケティング研究が捉えるべき新しい研究対象を提示し、実務的にも、企業アカウントに運用に関する具体 的な指針を明らかにすることになる。 研究3年目となった本年は、引き続きこれまでの研究知見を再確認しつつ、ソーシャルメディア に関する先行研究の洗い出し、およびメディア・エンゲージメントとパラソーシャル関係の分析を行った。ユーザーはアカウントに対し独自の感情を抱くことが確認されるとともに、これらがエンゲージメントに影響を与える可能性が確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね順調に推移している。引き続き研究を進める。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究を推進する。課題が生じた場合にはスケジュールを再検討し、適切な対応をとる。
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Causes of Carryover |
研究が進捗するとともに費用も少なく済んだため、予算が残る形となった。研究を前倒しし、調査を拡大していく。
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