2020 Fiscal Year Research-status Report
Brand Switching Behavior in Customization Systems
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19K01965
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小野 晃典 慶應義塾大学, 商学部(三田), 教授 (20296742)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | カスタマイゼーション / ブランドスイッチ / ジルト効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
「カスタマイゼーション・システムにおけるブランド・スイッチング」と題した研究プロジェクトの二年目として、本研究プロジェクトの研究代表者は、主として、第一に、多数の研究者を招聘して研究報告会を主催するのとともに、第二に、一年目の成果を海外学会において報告した。 一方の研究報告会については、旧知の研究者たちに「カスタマイゼーション」をテーマとした研究をそれぞれ行ってもらってオンライン研究報告会を催した。拠点が東西に散らばる研究者たちであったが、コロナ禍にあってむしろコロナ以前より頻繁にオンライン会議室に集まって報告会を催すことができ、その結果として、密なる意見交換を行うことができた。そして、その成果を我が国最大のマーケティング学会である日本マーケティング学会の学会誌『マーケティングジャーナル』誌に集団で寄稿し、本研究プロジェクトの研究代表者もまた、彼らと共に、小論を巻頭言という位置づけで寄稿することができた。 他方の海外学会については、本研究プロジェクトの主題に直接的に関連した世界最大の学会「カスタマイゼーション&パーソナライゼーション・カンファレンス2020」に論文を投稿し、査読を経て、学会報告の許可を得ることができた。コロナ禍にあって研究代表者の所属大学が海外渡航を禁じたため、致し方なく、共著者に依頼して、当地に渡航したうえで研究報告を行ってもらった。その結果、投稿論文は、2020年度報告者賞を受賞することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究プロジェクトは三年計画であり、本年度は二年目であるが、最終年度を待たずに二年目の本年度において早くも、実証分析を行って論文として形にすることができただけでなく、雑誌や学会にて報告し、とりわけ、世界最大の関連学会においては、著者自身初となる貴重な学会賞を受賞することができたという点に鑑みると、本研究プロジェクトは、当初の計画を遥かに超えて進展していると言ってもよいであろう。
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Strategy for Future Research Activity |
「現在までの進捗状況」の項において報告したとおり、雑誌掲載や学会報告・学会賞受賞といった成果を得たことをもって、本研究プロジェクトは、申請時に計画していた三ヵ年の研究目標を二年目終了時点の現時点で、早くも達成することができたと言うことができるわけであるが、とはいえ、今後の研究の余地はないというわけではない。コロナの影響で、論文に使用したデータの質が満足のいくものではなく、ここに改善の余地がある。必要な機材を集めて、質の高いデータを収集し、それを使用することによって、表彰された自説に対して、より厳しい経験的テストを実施したいと考えている。
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Causes of Carryover |
昨年度末に計画していたニューヨークにおける滞在費用と実験費用に充当していた資金を、新型コロナウイルスのニューヨーク州直撃の影響で本年度に繰り越したが、本年度に至って、ウイルスは世界的に蔓延して終息することはなかったため、温存していた滞在費用と実験費用を使用する機会を逸してしまった。 最終年度である来年度は、もはやウイルス蔓延を大前提として捉えて、国内における実験に切り替えることとし、必要機材の自家調達のために、海外渡航費分を充当することにしたいと考えている。
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