2021 Fiscal Year Research-status Report
出産関連自費医療の評価にむけた需要者視点のWTPと家事育児仕事の取組み
Project/Area Number |
19K01978
|
Research Institution | Professional Institute of International Fashion |
Principal Investigator |
菅 万希子 国際ファッション専門職大学, 国際ファッション学部, 教授 (10612989)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 産後ケア / 産後鬱 / WTP(支払い意思額) / 医療経営 / 医療マーケティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、調査出張の難しい社会情勢から、主にここまでの調査結果の分析に注力した。調査結果を国立研究開発法人産業技術総合研究所AIコンソーシアムの中で説明し、分析に参加するメンバーを募り、AI(PLSA)を用いて分析を試みている。試行錯誤しているため、時間がかかっているが、産後の女性が7つのクラスタとして俯瞰できる可能性が高いことがわかっている。その中の2つのクラスターに焦点をあてることができる。一つが身体的ケアが必要であり、また一つはメンタルケアが必要であると考えられるクラスターが抽出できた。これまで、SPSSを用いて、因子分析・クラスター分析を行った結果と比較して、異なるクラスターが得られ、今回のクラスターはかなり実用的である。一方、仕事の効率低下から鬱の発症を推測には、クラスターによって大きく関係する場合と全く関係しないクラスターがあることが、現時点で予測されている。なぜなら、出産という大きなイベントを経験するので、通常の仕事の効率の変化と同様にはとらえられないからである。また産後鬱を解決する一つの方向性として、公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会に対して、現状の仕事や生活環境、産後ケアに対する態度および期待する施術費用(WTPに対応する)などにつき質問紙調査を行った。その結果、産後のケアに積極的に関与する可能性が高いことが明らかになり、産後の女性のWTPと期待する施術費用に大きな乖離がないことが明らかになっている。この結果は、2022年度6月に、鍼灸マッサージ師会で発表予定で、必要に応じて聞き取り調査も加えることができるので、調査の検証が可能となっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19により、聞き取り調査の依頼は直接面談する必要がある。メールやズームなどでは難しい場合が多い。出張が難しくなったことが理由としてあげられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
海外ジャーナルに投稿予定の原稿の英文ネイティブ校正が終わった。今後は、研究結果の発表にさらに注力したい。研究の推進方策は、現在の分析を完了し、産後の女性の健康状態をいくつかの質問により評価方法を開発する予定である。あわせて必要な追加調査を随時行う。
|
Causes of Carryover |
調査計画に、AIによる分析を付加した上に、出張や調査依頼が困難な社会情勢の(COVID-19)ため、研究に若干遅れが生じたため遅れが生じた。今年度は、今まで行った調査結果をAIにより分析した結果を、さらに検証し、新しい評価方法を構築するために予算を使用する計画である。
|