2020 Fiscal Year Research-status Report
公的部門の統合報告書の保証モデル構築に向けた国際比較研究
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19K01979
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉見 宏 北海道大学, 経済学研究院, 教授 (90222398)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 監査 / 保証 / 統合報告書 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究第2年度となる本年度においては、前年度に引き続き、統合報告書の作成状況についてその国際比較研究のための資料収集と分析を行う予定であった。その中には、海外におけるインタビュー等を含む資料収集が含まれていたが、新型コロナウィルス感染症の拡大により、海外に出向いてのインタビュー、実態調査および資料収集等は現実には不可能となった。WEBによるインタビューも、先方都合により困難なことが多く、この部分については当初想定した形での十分な資料を得られていない。一方で、文献等の資料収集については、WEB上で可能なもの、および購入可能なものについては積極的に収集を行った。 以上のような研究上の制約があったが、ここまでの研究成果については、主として国内の学会等での研究報告を行うとともに、『証券アナリストジャーナル』等に関連論文の執筆、発表を行っている。なお、海外のカンファレンスについては、予定されていたものがほぼすべて中止になったため、講演等の視聴を除けば参加を含めて断念せざるを得なかった。この点については、最終年度である次年度に研究報告等について再検討することになる。 次年度の研究第3年度は研究最終年度であり、本研究の目的である、公的部門の統合報告書に対する監査(保証)モデル構築のために、本年度では現状で得られた資料を基に基礎的な整理を行っている。一方で、データの不足は否めないところであるため、この点は次年度前半に極力収集努力をするものとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国際比較研究を主眼に置いた本研究においては、特に各国の資料、インタビュー等に基づいたデータ収集が必要であった。これは本年度に中心に行う予定であったが、新型コロナウィルス感染症の世界的感染拡大に伴い、極めて大きな制約を受けることになった。現状では、基本的には、ネット上で得られるデータをもとに研究を進めざるを得ない状況にある。
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Strategy for Future Research Activity |
研究最終年度である次年度においては、今後の新型コロナウィルス感染症の拡大状況によるものの、海外資料の収集を積極的に行うことで当初の研究成果を達成することを目指す。しかしながら、状況が好転しない場合には、WEB上で取得可能なデータに基づいてモデルの構築を考える、国際比較の範囲を(データ取得が可能な国に限る等)再検討する、等により、当初の研究成果が得られるよう適宜検討しながら研究を推進する。
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Causes of Carryover |
国際比較研究という研究の性格上、2回分の海外研究旅費を予算計上していたが、新型コロナウィルス感染症の世界的拡大のために、この支出は全くできない状況となった。次年度においては、状況によって海外渡航も積極的に検討するものとするが、しかしながら場合によっては、これらの代替に、WEBを通じた資料の収集を中心にせざるを得ない可能性がある。この場合には、そのための機器等の取得費用が次年度については発生すると見込まれ、これらに対して次年度使用額を充当して使用する。
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