2020 Fiscal Year Research-status Report
原価および収益の構造と顧客関係性の変容に関する研究
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19K02017
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
佐々木 郁子 東北学院大学, 経営学部, 教授 (90306051)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 原価構造 / 顧客関係性 / コロナ禍 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は顧客関係性をB to B(企業対企業)とB to C(企業対一般顧客)とに区別し両面から分析する点にある。B to B に関しては,研究協力者の協力を得て,データを蓄積したが,研究打ち合わせ等がコロナ禍の影響により十分に行うことができなかったため,実績を出すことはできなかった。 また,B to Cについては,今年度,大規模質問票調査を行う予定であったが,コロナ禍の影響により,行うことができなかった。質問票調査を行わなかった理由として,対象とする業界がサービス業(ホスピタリティ産業,小売業)であり,緊急事態宣言や休業要請等につき,これまで定期的に行ってきた調査と全く環境異なるために,調査結果が異常値となることが予想されたためである。なお,2019年度から共同で執筆してた論文に関しては,研究協力者と継続協議となり,こちらも実績として出すことはできなかった。 なお,本研究の目的として掲げている「企業の原価構造に影響を与えるのは顧客関係性がどう変化するときか」という視点かのヒントをえて,学術論文ではないがコロナ禍は管理会計研究に影響を与えるかということに関するコラムを執筆した。このコラムの執筆によって,コロナ禍によるソーシャルディスタンスによる,キャパシティに対する認識に変化が,コスト構造等に影響を与える可能性があるという認識が生まれた。今後もコロナ禍が続くようであれば,このような視点からのコスト構造の変化を分析していくことも考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響により,実施予定であった質問票調査を全く行うことができなかった。また,本務校の制約により,研究協力者と行う予定であったインタビュー調査も行うことができなかった。 コロナ禍の影響がいつまで続くかわからないが,この状況では,2021年度も研究が十分に行えることは想像し難い。2021年度が最終年度であるが,1年研究期間の延長を考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は,2つのパターンを考えている。 ①コロナ禍が収束に向かう場合:本来実施する予定であった質問票調査およびインタビュー調査を2021年度に行い,分析する。 ②コロナ禍が収束に向かいそうにない場合:研究期間を延期するとともに,質問票調査,インタビュー調査の内容の大幅な変更を行う。質問票調査が実施できそうであれば,2021年もしくは2022年に実施する。質問票調査が難しいようであれば,有価証券報告書等を利用した分析を行う。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により,実施予定であった質問票調査,調査研究を遂行することができなかったため。
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