2024 Fiscal Year Annual Research Report
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19K02024
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| Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
山田 純平 明治学院大学, 経済学部, 教授 (00407206)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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| Keywords | 会計基準 / 会社法 / 監査市場 / Non-GAAP指標 |
| Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、アメリカの分配規制を概観し、そのなかで資産・負債の評価がどのように扱われているかについて検討した。各州の会社法では、伝統的には資本減損テストと利益剰余金テストがあった。両者とも、法定資本の維持が考えられているが、無額面株式が発行されたり、資本剰余金からの配当が認められているため、分配規制として機能しているとはいえなかった。そのため、現代的な分配規制として、カリフォルニア法と1984年改訂後の模範事業会社法が制定された。各州の会社法では、伝統的に資産と負債を評価替えした結果として生じる評価替剰余金が分配可能かどうかは明文化されていなかった。判例によれば、評価替剰余金を分配可能とする姿勢には寛容であった。こうした傾向もあって、改訂後の模範事業会社法では、GAAPの枠外で価値評 価することも認められている。それに対して、カリフォルニア会社法ではGAAPに従わなければ ならない。価値評価が認められるかどうかで見解が分かれており、債権者を保護するために価値 と原価のうちどちらをとるかという問題は依然として残されている。 研究期間全体を通じて、アメリカの会計基準を適用する際の環境要因について検討することができた。具体的には、会計基準の適用に関連する会社法や決算書の枠外でのNon-GAAP指標について検討を加えた。アメリカの会社法は、日本の会社法にも影響を及ぼし、それが会計基準ないしその適用に影響を与えてくることになる。これまでの資本制度で分配を規制する方式とは異なる方法がみられることが予想される。またNon-GAAP指標については、資産や負債の評価に偏重した会計基準で算定された利益を是正するために用いられている側面もあるため、この傾向が愛系基準にどのように影響するか注目される。
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