2023 Fiscal Year Research-status Report
中小企業の新製品・事業開発における管理会計システムの設計・運用に関する実証的研究
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19K02033
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
飛田 努 福岡大学, 商学部, 准教授 (60435154)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マネジメント・コントロール / 中小企業 / 管理会計 / 経営計画 / 不確実性とリスク |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は論文・書籍として公表された研究成果はなかった。学会報告は3回実施した。
本研究課題は、中小企業の管理会計システムの設計、組織成員の受容、定着プロセスに関する知見を基礎として、中小企業におけるイノベーションを促進する管理会計システムを考察することを目的とする。特にニッチ分野で高いシェアを有し、優れた技術や製品を経営資源とする研究開発型中小企業を対象に経時的な調査を実施し、企画・開発から製品化に至るプロセスでの管理会計システムの機能を詳細に記述する。
これまで蓄積した研究成果をベースに,あらたに経営者の新規事業開発における戦略的意思決定に至るプロセスを明らかにするためにアントレプレナーシップ理論の1つである「エフェクチュエーション」理論を説明理論として導入する試みをしている。これの試論的な報告として,3回の学会報告を行い,書籍の一部として1編,論文として2編執筆し,論文1編は現在投稿中である。簡単に言えば,エフェクチュエーション理論におけるaffordable lossを経営者はいかにして見積もるか,そのうえで意思決定した採算性不明であり,不確実性が高い状況で経営者がいかに意思決定を行うのかを検証しようとしている。事例研究として複数社の中期経営計画策定や新規事業開発における管理会計情報の利用と経営管理システムの整備について研究を進めている。ただし,理論的フレームワークが不十分であり,これを頑健性あるものにまとめていく必要があると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究年度5年目を迎えているが,依然としてインタビュー調査を継続的に進めており,それを研究成果として発表する段階に至っていない。また,その枠組みを理論的に説明するフレームワーク構築にも時間がかかっており,これらの点を含めて「やや遅れている」と評価している。
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Strategy for Future Research Activity |
過去の年度で終えた調査あるいは調査途中のものがあり,複数の学会にて報告を行う予定にしている。今年度も学会報告,論文執筆等を進め,少しでも研究成果を発表できるように進めていきたい。
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Causes of Carryover |
2023年は本研究費の使用を近隣へのインタビュー調査,学会報告に主として使用したものの,予定していた支出額には達しなかった。これは出張においてできる限り経済的な方法を使って出張をしてきたと同時に,インタビュー調査や学会報告がさまざまなスケジュールと重なってしまったため,難しくなってしまったことが原因として挙げられる。
2024年度も引き続きインタビュー調査,学会報告を積極的に行うことで,本研究費を有効に活用し,効果的な研究成果が得られるように準備を進めていきたい。
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