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2023 Fiscal Year Annual Research Report

男性性と暴力の臨床社会学的研究

Research Project

Project/Area Number 19K02090
Research InstitutionRitsumeikan University

Principal Investigator

中村 正  立命館大学, 産業社会学部, 教授 (90217860)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywords暴力 / 男性 / ジェンダー / 子ども虐待 / DV / 家族システム / 父親 / マスキュリニティ
Outline of Annual Research Achievements

2023年度は子ども虐待に関わる男性向けの脱暴力グループワークを実施した。月2回、12か月、合計24回開催した。研究計画の最終年度となるので、男性性と家族システムの双方にかかわる変化について考察と分析を行った。男親を対象にしたアプローチ(男親塾)は男性性ジェンダー問題を子ども家庭福祉に持ち込む役割をもつことが明確になってきた。とりわけ児童福祉の対象としての虐待に加え、DV が交差している点を介入対象とする必要に対応している。分離している間のストーキング行為対策も必要である。家族丸ごと支援が「家庭の問題」には必要であり、それら総体を臨床社会学的な介入として定義している。親子関係・夫婦関係(内縁関係や元夫婦関係含む)のサブシステムから成る家族は、関係性の束として存在しているが法制度は縦割りである。現実の問題解決に十分には応答できていない現状があり、研究プロジェクトとはいえ外部連携をとおして接合・統合することを試みた。焦点は当該の家族システムにとっての父親の暴力対策である。それを男性性ジェンダー研究の視点からアセスメントし、まずは暴力を除去することが先決となるので、父親、夫、男性の交点にある「男親」として対象を特定化した。こうしたアプローチの有効性と必要性を検証してきた。男性性ジェンダーを色濃く纏い、日常的な育児にはあまり関与しないにもかかわらずしつけと称して暴力を用い、家族を統制する義務と役割そして権利が父親にあると考えている男たちを対象にした。事案によっては母親も体罰を誘発する男親役割を期待しているので家族システムへの介入が必要となる。さらに、公共政策に関わる課題について、本研究をもとにして関連する行政組織(内閣府、自治体)の委員会で政策提言した。

  • Research Products

    (6 results)

All 2024 2023

All Journal Article (4 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 臨床社会学の方法(44) 暴力加害者対策はどうして必要なのか-暴力の再生産・連鎖を断ち切るために-2024

    • Author(s)
      中村正
    • Journal Title

      対人援助学マガジン

      Volume: 14巻4号 Pages: 22ー31

  • [Journal Article] 臨床社会学の方法(43)鏡の背面-他者をとおした欲望の実現-2023

    • Author(s)
      中村正
    • Journal Title

      対人援助学マガジン

      Volume: 14巻3号 Pages: 22-31

  • [Journal Article] 臨床社会学の方法(42) 「知らないこと」はつくられている-無知の姿勢・無知の知を超える「無知学」へ2023

    • Author(s)
      中村正
    • Journal Title

      対人援助学マガジン

      Volume: 14巻2号 Pages: 25-34

  • [Journal Article] 臨床社会学の方法(41) DV 防止システムの構築ー地域における暴力抑止の体系化2023

    • Author(s)
      中村正
    • Journal Title

      対人援助学マガジン

      Volume: 14巻1号 Pages: 22-31

  • [Presentation] ハイリスク・ストーカーへの法と臨床-新たな視点の展開-それはいかなる 欲望を表出しているのか2023

    • Author(s)
      中村正
    • Organizer
      第61回日本犯罪心理学会大会
  • [Book] 現代社会を拓く教養知の誕生(第9章分担執筆「学びほぐしと教養の知-臨床の知と教養の知の交差をとおした社会人の学び」)2024

    • Author(s)
      教養教育研究会
    • Total Pages
      210
    • Publisher
      晃洋書房
    • ISBN
      978-4-7710-3815-8

URL: 

Published: 2024-12-25  

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